2018 Fiscal Year Research-status Report
Analysis of RhoA/Rho-kinase signals in neuronal circuit
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18K14816
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
黒田 啓介 名古屋大学, 医学系研究科, 特任助教 (80631431)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 神経化学 / 細胞内情報伝達 / シグナル解析 / RhoA / Rho-kinase / 細胞種特異的 / アデノ随伴ウイルス / 側坐核 |
Outline of Annual Research Achievements |
細胞内シグナル伝達機構を分子レベルで解明することは生命現象の理解に非常に重要である。しかしながら、脳はヘテロな細胞集団で構成されており、細胞種毎にその細胞内シグナルは異なるため、これまでの神経科学では、これらを個体内で個別に解析することは手間と費用の問題から現実的ではなかった。申請者は、細胞種特異的にCreを発現するトランスジェニック(Tg)マウスやアデノ随伴ウイルス(AAV)を組み合わせ、細胞種特異的なシグナル解析を迅速かつ詳細に個体内で行う実験系を確立している。これまでに、側坐核においてRasファミリー低分子量G蛋白質Rap1が、ドーパミンやアデノシンの下流で活性化され神経細胞の興奮性を制御するメカニズムを明らかにしている。 本研究計画では、特にRhoファミリー低分子量G蛋白質RhoAおよびその下流分子であるRho-kinaseシグナルについて個体内での細胞内シグナル伝達を解析し、その生理機能を明らかにする。 2018年度はRhoAおよびRho-kinaseの活性を制御するAAVを作製した。マウス脳側坐核に注入し発現を確認した。コンディショナルノックアウトマウスの交配と繁殖を行った。作製したAAV-RhoA/Rho-kinaseをマウス脳側坐核に注射し、記憶に関わる行動実験を行った。いくつかの行動実験にて行動が変化する予備データを得た。RhoAの活性化因子GEFや不活性化因子GAPについてリン酸化抗体を作製した。行動実験を行ったマウス脳側坐核からタンパク質ライセートを作製し、いくつかのGEFやGAPにおいてリン酸化状態が変化していることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
AAVやコンディショナルノックアウトマウスなどのツールの準備は順調である。 作製したAAVを注入したマウスで記憶に関わる行動実験を行い、いくつかの実験にて行動が変化する予備データが得られた。 RhoAの活性制御因子がリン酸化されることや、そのリン酸化が行動実験によって変動する予備データが得られた。 よって、概ね当初の予定通り実験が進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続きRhoAおよびRho-kinaseの活性を制御するAAVやコンディショナルノックアウトマウスを用いた行動解析を行いRhoAおよびRho-kinaseの生理機能を解明する。 RhoAの活性化因子GEFや不活性化因子GAPのリン酸化による活性変化を解析することで、RhoAおよびRho-kinaseシグナルの制御メカニズムを解明する。
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Causes of Carryover |
複数の遺伝子組換えマウスの入手を予定していたが、入手済のマウスの解析を優先させたため、入手するマウスが予定より少なくなった。 入手予定のマウスについては2019年度に入手する。
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