2019 Fiscal Year Annual Research Report
Atypical GPCR signaling regulated by cysteine-based post-translational modification and its physiological significance
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18K14921
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
西山 和宏 九州大学, 薬学研究院, 特任助教 (60810116)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | inflammation |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は主に①親電子物質がP2Y6Rを阻害する機構についてさらに深く検証を行った。 前年度までに、食品中に含まれる代表的なイソチオシアネート(ITC)であるイベリンおよびスルフォラファンがP2Y6Rを阻害することが明らかとなった。さらに、ITCによりP2Y6Rの内在化およびプロテアソーム系を介した分解が認められることをライブセルイメージング、BRET、ウエスタンブロッティングの手法を用いて明らかにした。今年度の検証によりITCによるP2Y6Rの分解は、P2Y6Rの220番目のシステインをセリンに置換した変異体や137番目のリジンをアルギニンに置換した変異体では認められなかった。P2Y6RとITCが直接的に結合することも示しつつある。したがって、親電子性を持つITCが求核性の高いシステインと結合することで、P2Y6R中のリジン残基のユビキチン化を促進し内在化およびプロテアソーム系を介した分解が引き起こされることが明らかとなった。さらに、一酸化窒素(NO)供与体であるS-ニトロソグルタチオン(GSNO)においても同様にP2Y6Rの内在化および分解が認められたことから、食品中のITCだけでなく、生体内に存在するNOでもP2Y6Rの分子挙動が制御されていることが明らかとなった。現在、生体レベルの検証を行うため、システイン残基をセリンに置換した変異体マウス(P2Y6R C220S)をiGONAD法(経卵管ゲノム編集)にて作製している。今後は作製した変異体マウスを用いて炎症性疾患との関連を明らかにする予定である。
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Research Products
(9 results)