2021 Fiscal Year Annual Research Report
Search for Novel Bone Formation Promoters from Natural Resources Focusing on BMP/Smad Signaling Regulation
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18K14938
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
矢作 忠弘 日本大学, 薬学部, 助教 (40632766)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 骨粗しょう症 / BMP/Smadシグナル / ミャンマー / 沖縄 / 奄美大島 / 琉球弧 / 骨形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
R3年度は、前年までに見出したミャンマー植物の1つであるソリザヤノキOroxylum indicumより単離した化合物について、3T3-E1細胞を用いた骨芽細胞分化活性試験や作用機序の解明を行うとともに、琉球弧エキスライブラリーをスクリーニングすることにより見出したアカボシタツナミソウScutellaria rubropunctataの活性成分探索と骨芽細胞分化への影響を検討した。
1)O.indicumより単離した化合物についてSmad活性を評価したところ、oroxylin Aに活性化活性が認められた。この化合物について骨芽細胞分化促進活性試験を行ったところ、濃度依存的にアルカリフォスファターゼ活性の上昇が認められた。長期培養により石灰化への影響では1μMの濃度で有意に石灰化の亢進がみとめられた。RT-qPCRを用いた遺伝子解析では、骨芽細胞分化の主要制御因子であるRunx2や骨形成マーカーであるOsteopontinなどのmRNAの発現を有意に増加させたことから、oroxylin AはBMP/Smadシグナルを介して骨形成を促進させる可能性が示唆された。
2)アカボシタツナミソウS. rubropunctataの活性成分探索を行い、3種の新規化合物を含む14種のポリメトキシフラボンを単離・構造決定を行った。新規化合物はフラボノイドのA環にメチレンジオキシ基を有する構造をしており、これまでにScutellaria属から同様の部分構造を有する化合物の単離情報はない。これらの化合物について、Smad活性を評価したところ、いくつかの化合物に濃度依存的な活性化活性が認められた。また、アカボシタツナミソウの80%メタノールエキスについて骨芽細胞分化への影響を検討したところ、分化を有意に促進させ、Runx2やOsteopontinなどのmRNAの発現を増加させることが明らかとなった。
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