2019 Fiscal Year Research-status Report
モノクローナル抗体を利用した香気性化合物の作用点の同定および革新的定量法の開発
Project/Area Number |
18K14943
|
Research Institution | Daiichi University, College of Pharmaceutical Sciences |
Principal Investigator |
小川 鶴洋 第一薬科大学, 薬学部, 助教 (40781646)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | モノクローナル抗体 |
Outline of Annual Research Achievements |
抗3-phenylpropanalモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ株を確立することに成功したが、大量培養の条件がいまだ定まっておらず、精製したモノクローナル抗体は得られていない。 令和元年に行われた日本薬学会九州支部大会にて、初期に得られた培養上澄を用いてELISAを用いた抗体のターゲット分子認識に関する報告と、ドットブロット法を用いた免疫染色法が可能であることを報告した。 ELISAにおいては、脂肪族鎖上の二重結合の有無により大きく抗体との結合に差があること、カルボン酸のみを脂肪族末端に有する化合物は抗体に認識されないことが明らかとなった。今回のターゲットは炭素数9~10の低分子で、交差反応性が高いことが明らかとなった。ただし、本研究での目的は混合物中の化合物の定量ではなく、単一化合物を蒸散させた場合の空気中の化合物の定量であるので、この点は問題にはなりがたいと考えられる。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
精製モノクローナル抗体を作るために必要な大量培養条件がまだ見つかっていないため。
|
Strategy for Future Research Activity |
検討中ではあるが、培養の際に添加剤を加えるなどの処置を施す予定である。 その後、精製抗体を用いた研究を続行する予定である。
|
Causes of Carryover |
培養に必要な添加剤の探索等に時間がかかったため。 今後来年度分と合わせて請求し、添加剤(60千円程度)の購入を検討している。 それ以外に関してはマウスの購入等に充てる。 旅費等に関してはCOVID-19の影響などにより使用できない可能性があるが、この場合は論文投稿時の校正や投稿費として用いることを計画している。
|