2021 Fiscal Year Annual Research Report
Development of new formulations of thiamazole and levothyroxine as hospital preparation
Project/Area Number |
18K14952
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
柏倉 康治 静岡県立大学, 薬学部, 講師 (70746403)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | レボチロキシン / 院内製剤 / クリーム製剤 / テープ製剤 / フォーム製剤 |
Outline of Annual Research Achievements |
レボチロキシンナトリウムは甲状腺機能低下症の薬物治療薬に広く用いられている。国内では、経口製剤(錠剤と散剤)のみであったが、2020年1月に注射剤が販売されている。しかし、注射剤は侵襲性を伴うため投与による痛みが生じ、またその投与には医療機関に入院あるいは通院が必要である。そこで自宅でも服用できる経口製剤で、かつ嚥下困難な患者に対して服用しやすい製剤の開発を目的としてフォーム製剤を調製し、その製剤学的評価を行った。 粘度の異なるメチルセルロース(SM-25, -100, -400, -4000)を用いたフォーム製剤(濃度として、SM-25:0.2%-3.0%、SM-100:0.2%-1.0%、SM-400及びSM-4000:0.1%-0.8%)を調製した。製剤学的評価として、フォーム溶液の粘度(4℃及び23℃)、フォーム1回あたりの吐出質量、泡密度及び消失性試験を行った。 調製したフォーム溶液の粘度は4℃に比べ、23℃のほうが低値を示した。また基剤の濃度が上昇するにつれて、いずれの条件においても粘度が上昇した。フォーム1回あたりの吐出質量は0,72-0.82 gの範囲であり、その相対標準偏差は1.3-10.5%の範囲であった。泡密度は0.082-0.442 mg/cm3の範囲であった。消失性を時間経過における消泡率にて評価したところ、SM-100において0.2%-0.6%までは濃度依存的に消泡率が減少傾向を示した。SM-400では0.2%と0.8%、及び0.4%と0.6%が同様の消泡挙動を示した。 今回の研究を通して、甲状腺機能低下症治療の投与選択の幅を広げる目的でクリーム製剤及びテープ製剤を調製し、さらに新規の投与剤形としてフォーム製剤を考案し、それらの製剤学的特性を明らかにすることができた。
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