2019 Fiscal Year Annual Research Report
Optimization of the treatment and investigation of predictors for the glucocorticoid-induced diabetes
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18K14956
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
地引 綾 (中島綾) 慶應義塾大学, 薬学部(芝共立), 助教 (00746224)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | グルココルチコイド誘発性糖尿病 / ステロイド性糖尿病 / 膠原病 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度も引き続き、2012年1月1日~2018年3月2日の間に慶應義塾大学病院リウマチ・膠原病内科でGCを投与された患者を対象とし、GCDMに対する薬剤の処方歴、血糖値等の臨床検査値を診療録に基づいて調査した。 対象患者84名においてGCDMに対し処方された薬剤は、DPP-4阻害薬(のべ64剤)が最も多く、次いで食後過血糖改善薬(のべ45剤)、超速効型インスリン(のべ33剤)であり、GCDMの特徴である食後の血糖上昇の抑制を目的とした薬剤が選択される傾向があると考えられた。 第一選択としてインスリンが処方された患者群とインスリンが処方されなかった患者群において処方選択に影響を及ぼす要因を解析した。インスリン処方群においてGC投与前から2型糖尿病を合併している患者が有意に多かったが、最大経口GC投与量、タクロリムスなど高血糖誘発薬併用の有無、GCDM発現時の血糖値・腎機能等の患者背景からインスリン選択に影響している因子を明らかにすることはできなかった。また、GCDM治療期間中に新規にインスリンを開始した患者のうち、インスリンを離脱できなかった患者は34.5%であった。今回の検討ではインスリンを離脱できない患者の要因が明らかにできなかった。 処方調査と並行し、尿中の11β-HSD1活性測定を行うための準備として、LC-MS/MSを用いた24時間蓄尿中のcortisol、cortisone、tetrahydrocortisol、allo-tetrahydrocortisol、tetrahydrocortisoneの測定条件の検討を行った。今後、入院下で高用量GCを投与予定の膠原病患者に対し、投与前、漸減時の尿中11β-HSD1活性を測定すると同時に患者の自己血糖測定値等を収集し、GC投与前後の11β-HSD1活性の変化と血糖値の変化の関連について検討したいと考えている。
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