2018 Fiscal Year Research-status Report
小児に対する抗菌薬の処方実態および長期的影響に関する薬剤疫学研究
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18K14980
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
吉田 都美 京都大学, 医学研究科, 特定助教 (30635066)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 小児 / 抗菌薬 / 薬剤の不適切使用 / アレルギー疾患・自己免疫疾患 / レセプトデータベース / 衛生仮説 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、抗菌薬の不適切使用による薬剤耐性菌の増加が問題となっているが、小児科領域においても例外ではなく、低年齢保育の広まりなどを背景として、多くの児に抗菌薬が処方され薬剤耐性が進んでいるとされる。これまでの学術的報告として、腸内細菌叢が形成され免疫機能が獲得される乳幼児への過剰な抗菌薬投与は、その後のアレルギー疾患や自己免疫疾患の発症に関連することも、海外の疫学調査から報告されている。本研究では、我が国の小児感染症に対する抗菌薬の処方実態を複数の健康保険組合由来の大規模レセプトデータを用いて記述し、さらに乳幼児期の抗菌薬投与がその後の自己免疫・アレルギー疾患等との発症と関連するかについて長期的な観察により検討することを目的としている。
乳幼児への抗菌薬使用ととアレルギー疾患発症に関する研究報告については、我が国での報告は大変限られているものの、欧米諸国では2000年代より検討が行われ数々のエビデンスが蓄積している。そのため、本課題の開始にあたり研究の妥当性・新規性を再確認する目的で、国内外の文献を検索・調査し、抗菌薬の使用と自己免疫・アレルギー疾患発症に関する先行研究の整理、並びに未検証事項の検討を行った。
2018年度は、上記の通り関連する研究のエビデンスを整理した上で、本研究の解析デザインを決定した。さらに研究計画書(研究プロトコル)を作成し、京都大学医学研究科医の倫理委員会へ提出し、研究実施への承認を得た。倫理委員会での承認を受け、株式会社JMDCの提供するレセプトデータベース群より解析対象となる児を抽出し、解析のための準備を整えた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2018年度は、先行研究の整理、研究プロトコルの作成と倫理申請、および対象者のデータ抽出までを終え、解析のための準備を整えることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、主要解析を終え得られた結果を国内外の学会で発表する。さらに英語論文としてまとめ、国際誌へ投稿することを予定している。
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Causes of Carryover |
研究開始にあたっての打ち合わせ費用については、一部メールでも対応可能であったため、特に旅費に関して未使用額が生じた。
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