2022 Fiscal Year Research-status Report
肺線維症患者の真菌マイクロバイオーム解析と真菌が上皮間葉転換に与える影響の検討
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18K15154
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
串間 尚子 福岡大学, 医学部, 准教授 (90642497)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 気管支肺胞洗浄液 / マイコバイオーム |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は、原因不明の様々なびまん性肺疾患患者の気管支肺胞洗浄液を用いて、真菌を標的としてITS2領域のPCR増幅を行いマイコバイオーム解析を行った。その結果、縦隔リンパ節腫脹や肺の細粒状陰影を有しているが進行した線維性病変がないサルコイドーシス患者のマイコバイオームは均一で、一方、特発性間質性肺炎や膠原病関連間質性肺疾患のマイコバイオームは、サルコイドーシスに比べて均一性が低いことがわかった。また、疾患によって有意真菌や真菌叢の多様性の違いがあることも明らかとなり、マイコバイオームの差が肺疾患の病態形成に寄与している可能性が示唆された。今後、肺のマイコバイオームの探求を大規模に行うことで、現時点では原因が不明の様々な慢性呼吸器疾患の病態解明のための知見が得られ、新しい治療法の開発につながる可能性を考慮している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
気管支肺胞洗浄液のマイコバイオーム解析が終了し、論文作成中である。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の成果について、2022年度に使用できなかったので次年度使用が生じた。2023年度に論文作成及び学会発表(Asian Pacific Society of Respirology 2023)を行う予定である。
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Causes of Carryover |
論文作成、学会発表について昨年度遂行できなかったため、今年度に行う予定であるため。
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