2020 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation for novel antiviral lead compounds focusing on the host adaptation mechanism of influenza virus
Project/Area Number |
18K15171
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
荒井 泰葉 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 研究員 (80793182)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | インフルエンザウイルス / 宿主因子 / ウイルス複製 |
Outline of Annual Research Achievements |
鳥インフルエンザウイルスによる宿主域の障壁突破は、ウイルス-ヒト宿主間の不適合性によって制限されている。申請者はこれまで、鳥インフルエンザウイルスが感染患者内で獲得するヒト適応変異を網羅的に探索することで、新規のヒト適応変異群を同定してきた(Arai Y et al, PLoS Pathog 2016、Watanabe Y et al, Mbio 2015)。これらの研究成果を発展させ、本研究は当該変異群を導入した組み換えウイルスをヒト適応化モデルウイルスとして用いることで、ヒト細胞内でのインフルエンザウイルス複製に必須の宿主因子を同定することを目的とした。さらに、同定した宿主因子に結合することでウイルス複製を抑制するリード化合物を探索し、その抗ウイルス作用を評価することで、新規抗ウイルス薬開発に向けた有用性を見出す。 本年度は、LC-MS/MSによる解析により選出したヒト細胞内においてモデルウイルスポリメラーゼ蛋白質が特異的に結合していると推定されるヒト宿主因子群をノックアウトした細胞株を複数作出し、当該因子がウイルス複製に与える影響について評価した。現在までに、ウイルス複製に大きな影響を与える宿主因子は同定できておらず、候補因子の選択をより広範に行い、さらに複数のノックダウン細胞の作出を試みている状況である。
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