2019 Fiscal Year Annual Research Report
Research of clinical profile and drug sensitivity of BRAF mutation-positive lung cancer
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18K15251
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
池村 辰之介 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (30445291)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 非小細胞肺癌 / BRAF遺伝子変異 |
Outline of Annual Research Achievements |
本邦最大規模の肺癌遺伝子変異検索システム LC-SCRUM-Japanのデータ解析を行った。非小細胞肺癌の34例(非小細胞肺癌の約5%)にBRAF遺伝子変異が認められた。遺伝子変異の内訳としてはV600E 41%、K601E 16%、G469A・D594G 共に8%、他はそれぞれ5%未満であり、全19種類と多様であった。欧米の既報より高い割合であったが、患者選択の違いによるものと考えられる。患者背景としては、年齢中央値65歳、男:女 23例(68%):11例(32%)、65%が喫煙者であった。腺癌 91%、他、非小細胞肺癌(NOS)、多形癌においてBRAF変異が認められた。 上記の各遺伝子変異のレトロウィルスベクターを作成し、各BRAF遺伝子変異を導入したBa/F細胞株を4種類を作成した。 BRAF阻害薬であるVemurafenib、Dabrafenib、MEK阻害薬であるTrametinib、Cobimetinibとその併用による薬剤感受性試験を行い、細胞株毎、薬剤毎に抗腫瘍効果が異なり、薬剤併用による相乗効果を認める知見を得た。現在、それぞれの細胞株毎のパスウェイ解析を行い、データ解析中である。 BRAF遺伝子変異だけでなく、他の希少遺伝子変異を有する悪性腫瘍に適応できる、非常に有望な研究結果であり、今後の結果により研究継続を行いたいと考えている。
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