2022 Fiscal Year Annual Research Report
Identification of new therapeutic target in GIST focusing on KIT transcriptional activity.
Project/Area Number |
18K15329
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
大久保 武人 順天堂大学, 医学部, 非常勤助教 (90732884)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | GIST / NTRK / CAGE解析 / Pfetin / KIT |
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者らのグループは、GISTにおいてpfetinの発現の強弱により臨床的な予後に違いが出ることを示している。また一方、研究代表者らのグループの別の研究成果からは、pfetinをコードするKCTD12の遺伝子発現量/pfetinのタンパク質発現量とdriver oncogeneであるKITの遺伝子発現量が相互に干渉し、逆相関の関係にある可能性も示唆されている。そこで、GISTにおけるpfetinの発現量(免疫染色による発現の強弱によってグループ分けを行った)によって、KCTD12, KIT, さらには最近注目されているNTRKを含む遺伝子発現にどのような違いがあるか、GIST臨床凍結サンプルを用いたCAGE解析を行い解析した。 免疫染色によるpfetin発現の強弱による遺伝子発現の違いを観察したところ、これまでのデータと合致するように、pfetin強陽性群ではKITの発現量が若干低い傾向にあり、10例程度ではあるが、逆相関の傾向がみられた。また、GISTの一部にNTRK2にコードされるtrkBタンパク質の過剰発現群を見出しており、これらNTRK2陽性群は、NTRK陰性群やpfetin陰性群と遺伝子発現プロファイル上ではきれいに分かれることも見出した。さらに、GISTにおけるtrkBの発現は小腸由来のものに限られることを見出した。また、種々の実験結果からはNTRK2のRNA発現レベルは高いものの融合遺伝子を形成している可能性は低いことが想定された。また、NTRK2の遺伝子増幅もみられず、trkBの過剰発現はNTRK2の転写亢進によるものが考えられた。trkB発現陽性の小腸発生GISTは、trkB発現陰性の小腸発生GISTに比べて予後が若干悪い傾向にあったが、症例数が少ないこともあり有意差を生じるまでには至らなかった。研究成果は論文としてまとめ国際病理学雑誌に投稿中である。
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