2021 Fiscal Year Annual Research Report
Effect of S-1 adjuvant therapy on stage II/III gastric cancer with MSI-H/dMMR tumor.
Project/Area Number |
18K15330
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
川上 尚人 近畿大学, 医学部, 講師 (10580615)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 腫瘍診断学 / 腫瘍治療学 / 腫瘍生物学 |
Outline of Annual Research Achievements |
S-1にて術後補助化学療法を受けたstageII胃癌検体209例を集め解析を行った。登録された209人の患者のうち、185サンプル(88.5%)でMSIステータスが評価可能であり、24サンプル(13%)でMSI-Hが確認された。無再発生存期間(RFS)[HR, 1.00; p = 0.997]および全生存期間(OS)[HR, 0.66; p = 0.488]において、MSI-HとMSSの間には有意な差はなかったが、MSI-H GCは、傾向スコアで患者の背景を調整した後、MSSよりもRFS[HR, 0.34; p = 0.064]およびOS[HR,0.22; p = 0.057]が大幅に改善した。臨床データのみで論文作成し、複数投稿したが採択されず、現在別解析を追加し再投稿準備中である。 Stage II MSI-H胃癌24例と背景をマッチングさせたMSS胃癌24例を用いてStage II MSI-H胃癌に対してS-1術後補助化学療法の上乗せ効果がほとんどない理由を、特にMSSと比較して腫瘍免疫学的環境に関係するgene expression/gene alterationがどう違うのかに注目して検討する。mRNA:OncomineTM Immune ResponseResearch Assay (OIRRA)を用いて腫瘍組織の免疫関連遺伝子のmRNAの発現状況を調べる。 OIRRAは、腫瘍学及び免疫療法反応の研究に関連する約400個の遺伝子の遺伝子発現レベルを検討できるRNAベースの複数バイオマーカーの次世代シーケンシング(NGS)アッセイである。 OncomineTM Comprehensive Assay (OCA) Plusを用いて腫瘍検体から抽出したRNA及びDNAを解析する。 以上の検討についても現在検討中であり2022年7月末に結果が得られる。
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