2021 Fiscal Year Annual Research Report
Development of anti-cancer drug utilizing extracellular GAPDH activity
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18K15333
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Research Institution | Microbial Chemistry Research Foundation |
Principal Investigator |
吉田 潤次郎 公益財団法人微生物化学研究会, 微生物化学研究所, 研究員 (20712706)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | GAPDH / ケミカルバイオロジー / がんー間質相互作用 / 新規抗がん剤 / 天然物スクリーニング |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでの研究結果から、胃の線維芽様細胞からGAPDHが分泌され、この細胞外のGAPDHが胃がん細胞の増殖を抑制する活性を有することを見出した。本研究課題では、細胞外のGAPDHについて、抗がん活性を有するがんー間質相互作用の機能分子として位置付け、GAPDHの分泌を誘導する化合物の探索を目的とした。また、GAPDHの分泌機構を解析することで、がん細胞の増殖を抑制するような新しい細胞間相互作用の機構を明らかにすることも目的としている。前年度までに、GFP標識したGAPDH発現HEK293細胞(HEK293/GAPDH-GFP)を用いて培養上清中のGFPを測定する方法で化合物のスクリーニングを行い、先端モデル支援プラットフォームで配布されている標準阻害剤キットからSwainsonine およびDeoxynojirimycin(DNJ)、微生物培養液からいくつかのヒットサンプルを得た。ヒットした微生物培養液のひとつはDNJの類縁体である1-deoxygalactonojirimycin (DGJ) を生産する放線菌由来であることがわかった。また、HEK293/GAPDH-GFPの培養上清からエクソソームを回収し、GAPDHの含有について評価した結果、DNJ処理によりサンプル中のGAPDHが増加することがわかった。上記の化合物はゴルジ輸送に関わる酵素の阻害剤である。最終年度では、DNJの標的であるglucosidase IIのalpha subunitをコードするGANAB遺伝子のノックダウンとGAPDH分泌について評価したが、購入したsiRNAではノックダウン効率が悪くエクソソーム との関連等を評価できなかったが、研究機関全体を通じてGAPDHの分泌を誘導する化合物を新たに特定し、分泌機構としてゴルジ装置を介した分泌機構が強く示唆された。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Mitochondrial complex I inhibitors suppress tumor growth through concomitant acidification of the intra- and extracellular environment2021
Author(s)
J. Yoshida, T. Ohishi, H. Abe, S. Ohba, H. Inoue, I. Usami, M. Amemiya, R. Oriez, C. Sakashita, S. Dan, M. Sugawara, T. Kawaguchi, J. Ueno, Y. Asano, A. Ikeda, M. Takamatsu, G. Amori, Y. Kondoh, K. Honda, H. Osada, T. Noda, T. Watanabe, T. Shimizu, M. Shibasaki and M. Kawada
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Journal Title
iScience
Volume: 24
Pages: 103497~103497
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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