2018 Fiscal Year Research-status Report
自閉症の色知覚と顔・情動処理異常: 脳磁図による多階層レベル研究
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18K15348
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
山田 絵美 九州大学, 医学研究院, 学術研究員 (60737310)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 視覚認知 / 自閉スペクトラム症 / 脳磁図 / 色知覚 |
Outline of Annual Research Achievements |
自閉症スペクトラム症 (autism spectrum disorder: ASD) の社会的コミュニケーション障害の原因として、長年の研究により視覚認知障害が指摘されている。さらに、自閉症児においては心理学的に色に対する独自の選好性があり、視覚誘発電位研究では色知覚障害の存在が示されている。本研究の目的は、ASDの色知覚障害を明らかにし、定量化することが目的である。 本年度は、健常成人を対象として単純な色刺激を用いて低次視覚レベルの色処理が後続する視覚処理に与える影響を検討した。色(白・黒、赤・緑、青・黄)と空間周波数(Spatial Frequency:SF、2.0cpd、5.3cpd)が異なるサイン波格子縞刺激を見ている時の健常成人の脳活動を脳磁図で計測した。 個人解析のセンサーレベルでは、従来の脳波研究と同様に視覚呈示100から140msで視覚誘発反応(P100)が確認された。ソースレベルの解析でも、P1ピークの時間帯に1次視覚野及び2次視覚野周辺に電流源が推定されることが確認できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は視覚刺激プログラムの作成に時間を要した。このため、当初の予定より健常成人のサイン波格子縞刺激実験のデータ取得数が少なくなった。また、成人ASD患者のデータ取得ができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
脳磁図の計測を継続する。特に成人ASDのリクルートを精力的に行う。個人解析だけでなく集団でのデータ解析をすすめる。また、センサーレベル、ソースレベルそれぞれでの神経振動解析も実施する。
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Causes of Carryover |
視覚刺激作成の遅れにより、初年度の脳磁図計測が計画より少なくなったため謝金と計測費用の支払いが予定より少なくなった。翌年度は本年度の分も含め、当初の予定より多く脳磁図の計測を実施する予定である。
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