2019 Fiscal Year Research-status Report
病理イメージングを用いたタウオパチーにおけるタウ-グリオーシス相互作用の解明
Project/Area Number |
18K15357
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
原田 愛子 (石木愛子) 東北大学, 大学病院, 助教 (30778634)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | タウ / MAO-B / PET / アルツハイマー / グリオーシス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は健常人、アルツハイマー病、非アルツハイマー病タウオパチー患者を対象に新規タウ選択的PETトレーサー18F-Cpd.Aと部分的MAO-B PETトレーサー18F-THK5351を用いた縦断研究を行い、脳内におけるタウ病理、グリオーシスの時間的・空間的因果関係を明らかにすることである。 MAO-B PETトレーサーについては、18F-THK5351のMAO-B非特異的結合を除去した最適化MAO-B選択的PETトレーサー18F-SMBT1が開発されたため、18F-THK5351によるグリオーシス評価を18F-SMBT1による評価に切り替えることとした。2019年から18F-SMBT1のfirst-in-human studyと既存タウPET、アミロイドPETをオーストラリアの共同研究施設において実施し、約50例のアルツハイマー病、健常人における各トレーサーの分布に関するinitial dataが得られた。18F-SMBT1の縁上回における集積が認知機能のうち非記憶ドメインと相関し、同部位はアミロイドの初発好発部位でもあることから、グリオーシスとアミロイド蓄積の関連性が示唆されている。今後症例数を増やし、さらに縦断評価を行う予定となっている。 タウPETトレーサーに関し、18F-Cpd.Aは18F-SNFT1の名称となりヒト投与に向け準備中であり、毒性試験を終了し、合成工程の最適化を行っている。日本における各トレーサーの臨床研究に向け、現在認定臨床研究審査委員会の審査を待機しており、2020年下半期からPET studyを実施できる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2018-2019年に申請者が産前後・育児休暇を取得したこと、2018年施行の臨床研究法施行に伴い特定臨床研究に該当する本研究では想定以上に倫理審査に時間を要していること。
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Strategy for Future Research Activity |
現在認定臨床研究審査委員会の審査を待機している段階であり、2020年上半期に審査を終了し、下半期にPET scanを実施する予定である。2020年のPET scanをベースラインとし、空間的分布に関する解析を行い、2021年にはフォローアップ撮像を行い、時間的変化につき検討を実施する。
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Causes of Carryover |
認定臨床研究審査委員会の審査に想定以上に時間を要し、PET studyの開始が遅れているため。2020年下半期からPET studyが開始される予定であり、PET検査費用などで研究費を使用する計画である。
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Research Products
(6 results)