2018 Fiscal Year Research-status Report
A chemical biology strategy to analyze polyglutamine diseases
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18K15360
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
申 民京 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, プロジェクト助教 (60738566)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ポリグルタミン酸 / 低分子化合物 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)ポリグルタミン蛋白質の発現制御メカニズムの解明 私たちは、ポリグルタミン蛋白質の発現量を抑制できる低分子化合物を同定している。本年度はまず、ポリグルタミン蛋白質の発現量を抑制できる低分子化合物に結合するタンパク質を、光親和性標識法によって探索した。その結果,この化合物に直接結合するタンパク質の同定に成功した。さらに、当該分子の下流でポリグルタミン蛋白質の発現量が減少する分子メカニズムを明らかにすることに成功した。この標的分子への結合によって、どのようなメカニズムでポリグルタミン蛋白質の発現量が抑えられているかを明らかにしている。 そして、、ポリグルタミン発現抑制化合物にオートファジー誘導活性がある事が判明した。そこで、、ポリグルタミン発現抑制化合物の標的タンパク質から、オートファジーが実行されるメカニズムの同定、オートファジーがポリグルタミン蛋白質発現量抑制にどの程度関与しているかを明らかにしている。 (2)新規オートファジー誘導化合物によるポリグルタミン病の改善効果の検討 本年度の研究で、アタキシンモデルマウスに、上記、ポリグルタミン発現抑制化合物を投与したところ、病態の改善が認められた。そこで、この化合物の構造展開をして、化合物の最適化を行ない、より効果の高い化合物を開発した。 また、この化合物の生体での機能メカニズムが、細胞レベルでの実験と同じであるかを確認する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の当初の目的は,ケミカルバイオロジーを用いて、ポリグルタミン蛋白質の発現制御メカニズムの解明を行なうことと、ポリグルタミン病治療法の開発研究を行なうことであった。前者に関しては、ポリグルタミン発現抑制化合物の標的分子の同定、さらにはその後のポリグルタミン制御メカニズムまで明らかにすることに成功しており、一年経過の時点で、ほぼ最終目的まで達している。また、後者に関しては,疾患モデルマウスへの投与で極めて有望な結果を得ており、後は安全性試験等をクリアすることにより最終目的は達成できるものと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)ポリグルタミン発現抑制化合物の標的分子の同定や以降のシグナル伝達機構の解明は終了しているため,マウスでの創薬開発研究に注力する。具体的には,現在効果が見られているアタキシンモデルマウスを用いて,安全生評価を行うと共に、投与法の検討を行う。また、他の神経変性疾患モデルマウス(ハンチントンモデルマウス)やTDP-43変異マウスなどに投与し、病態の変化を検討する。具体的には、マウス個体を用いて、体重変化、生存率、神経学的所見、電子顕微鏡観察、神経細胞死の多寡、変性タンパク質蓄積量を調べる。
(2)ポリグルタミンタンパク質の蓄積を抑制する23種の化合物のケミカルバイオロジーによる結合分子探索:ポリグルタミン発現抑制化合物以外の23種のポリグルタミンタンパク質の蓄積を抑制する化合物についても、モデルマウスを用いて有効性を検討し、効果がみられた化合物に関して、光親和性標識法により結合分子の同定を行う。 以上の研究により、ポリグルタミンタンパク質の凝集体形成および細胞内に蓄積に関する新たなメカニズムを解明し、その知見を応用した新たな治療薬の開発について、得られた結果を取りまとめ、成果の発表を行う。
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Research Products
(1 results)