2020 Fiscal Year Annual Research Report
Development of the novel genetic test for the leukemia after therapy and the analysis of its clinical significance
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18K15390
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
水田 駿平 神戸大学, 保健学研究科, 研究員 (10782138)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 微小残存病変 / ゲノム解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
白血病をはじめとする骨髄に原発巣を持つ造血器腫瘍は、治療後に骨髄穿刺により細胞を回収し、高感度な遺伝子学的検査により効果判定を実施する。遺伝子検査は症例に応じて測定する項目が異なるため、症例ごとに検出感度が異なる。より安定的な測定法を開発を目指し、genomic DNAをtemplateとしたPCR法によるキメラ遺伝子の検出を試みた。白血病の代表的なキメラ遺伝子であるCBFB-MYH11について、genomic DNAにおける切断点を同定した上で症例特異的なprimer, probeを作成して測定したところ、検出限界は1/1000~1/10000程度でありRNAをbaseとした測定と比較して低感度であった。これは今回標的としたCBFBの転写活性が強いことにより生じた差であり、転写活性が弱いキメラ遺伝子の場合はgenomic DNAを用いたPCRの法が高感度になる可能性が考えられ、今後は他のキメラ遺伝子を標的とした検討を実施したい。 また、成人T細胞性白血病で高頻度に認められるCCR4変異についてもgenomic DNAと比較してRNAをbaseとした測定法の方が高感度に検出可能であることが分かった。こちらはAmerican Journal of Clinical Pathologyにて報告した。 ダウン症新生児に認められる一過性異常骨髄増殖症(TAM)は21トリソミーとGATA1遺伝子変異により発症する。GATA1変異についてgenomic DNAとRNA baseの解析結果を比較すると、RNAの解析では腫瘍細胞比率0.001%を検出可能な症例もあり、非常に高感度であった。変異の有無の判定結果も大きく解離しており、RNAでの解析が絶対的に有用であると考えられた。こちらは原稿を作成済みであり、近々国際雑誌へ投稿予定である。 以上より、病変の残存状態の評価に使用する核酸はRNAが適している症例が多いものの、腫瘍細胞のRNAは転写活性に依存しているため必ずしも一律化できる訳ではなく、標的遺伝子や腫瘍の状態に応じて適切に選択することが重要であると考えられた。
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[Journal Article] VS38 staining contributes to a novel gating strategy in flow cytometry for small B cell lymphoma, especially in lymphoplasmacytic lymphoma/Waldenstrom macroglobulinemia2021
Author(s)
Shumpei Mizuta, Noriko Yamane, Saya Mononobe, Asami Watanabe, Shinichiro Matsuki, Takao Komai, Yusuke Koba, Sachiko Mitani, Takahito Kawata, Akira Tamekane, Mitsumasa Watanabe
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Journal Title
Cytometry Part B: Clinical Cytometry
Volume: -
Pages: -
DOI
Peer Reviewed
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