2018 Fiscal Year Research-status Report
地域高齢者における認知症関連遺伝子と脳の形態学的変化の関連:久山町研究
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18K15391
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
平林 直樹 九州大学, 伊都診療所, 講師 (20784474)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 脳の形態学的変化 / 認知症関連遺伝子 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度の研究実績概要は以下の通りである。 ①平成24年の高齢者調査で頭部MRI検査および循環器健診を受診した65歳以上の久山町高齢者1,249名の頭部MRIについては、本研究の開始前(平成29年度まで)に、主な脳病変の読影と、灰白質容積・白質容積・脳脊髄腔容積・全脳容積・頭蓋内容積の計測が完了している。平成30年度は、FLAIR画像を用いて画像解析ソフトウェアにて大脳白質病変の容積を定量的に計測し、これらの自動計測が適切に行われているかを目視にて確認したうえで、統計解析用のデータセットを整備した。また、これらのデータと解剖学的脳アトラスを用いることで、前頭部、頭頂部、側頭部、後頭部、帯状回、海馬、嗅内皮質、尾状核、被殻、視床、扁桃体など脳の部位別の容積の計測を開始した。 ②平成29年の高齢者調査で頭部MRI検査を実施した65歳以上の久山町高齢者1,564名の頭部MRIの3次元T1強調画像データを用いて、画像解析ソフトウェアを用いて灰白質・白質・脳脊髄腔に分割する処理を開始した。
以上、平成30年度はおおむね研究実施計画の通りに研究を遂行できている。令和1年度には画像解析によって得られた脳の部位別容積などのデータを整備し、既存の臨床情報、遺伝情報のデータセットと組み合わせて解析することにより、認知症関連遺伝子多型と脳の形態学的指標の関連を検討する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、平成24年の頭部MRIの画像データの前処理が順調に進み、確立した画像データ処理法にて平成29年の頭部MRIの画像データの前処理も開始した。また、本テーマに関連する学会に出席し、最新知見の収集や他研究者と意見交換もできた。
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Strategy for Future Research Activity |
画像解析によって得られた脳の部位別容積などのデータを整備し、既存の臨床情報、遺伝情報のデータセットと組み合わせて解析することにより、認知症関連遺伝子多型と脳の形態学的指標の関連を検討する予定である。
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Causes of Carryover |
頭部MRIデータの画像解析に必要な高性能のパーソナルコンピュータが品薄で購入が遅れ、次年度4月に購入した。
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Research Products
(4 results)