2021 Fiscal Year Annual Research Report
Association between dementia-related gene and morphological changes in the brain in a general older Japanese population: the Hisayama Study
Project/Area Number |
18K15391
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
平林 直樹 九州大学, 伊都診療所, 講師 (20784474)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | APOE遺伝子 / 頭部MRI / 脳部位別灰白質容積 / 白質病変容積 / 地域高齢者 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本人地域高齢者を対象にした頭部MRI検査を含む疫学調査の成績を用いて、APOE-ε4多型と脳構造変化、脳部位別の灰白質容積との関連について検討した。 2012年の高齢者調査で頭部MRI検査および遺伝子研究の同意を得た65歳以上の久山町住民1,030名を解析対象者とした。対象者はAPOE遺伝子のε4多型を有する個数によって0, 1, 2個の3群に分類した。頭部MRI画像からVBM8と脳アトラスを用いて前頭葉、側頭葉、頭頂葉、後頭葉、島葉、帯状回、深部灰白質、小脳およびアルツハイマー病関連領域(海馬、扁桃体、海馬傍回、嗅内野)の脳部位別灰白質容積を計測し、それぞれ頭蓋内容積に占める割合を算出した。APOE遺伝子のε4多型を有する個数別にみた各容積割合は、性、年齢、教育歴、高血圧、糖尿病、血清総コレステロール、BMI、喫煙、飲酒、運動習慣、画像上の脳血管障害で多変量調整して算出した。 多変量解析の結果、APOE遺伝子のε4多型が無い者と比べ、ε4多型を2個有する者では有意に全脳容積が小さく、白質病変容積が多かった。脳部位別に検討すると、APOE遺伝子のε4多型を有する個数の増加は、海馬、扁桃体、海馬傍回、嗅内野の灰白質容積低下と有意に関連していた。本研究結果はアルツハイマー病の病態解明やその予防対策の一助になると考えられる。
|
Research Products
(8 results)
-
-
-
-
-
-
-
[Presentation] 地域高齢住民における歩行速度と認知症発症および脳容積との関連:久山町研究2021
Author(s)
多治見昂洋, 古田芳彦, 平林直樹, 本田貴紀, 秦 淳, 小原知之, 柴田舞欧, 中尾智博, 北園孝成, 中島康晴, 二宮利治
Organizer
第36回日本整形外科学会基礎学術集会
-