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2020 Fiscal Year Research-status Report

概日リズム制御分子を標的とした新規白血病治療薬の開発

Research Project

Project/Area Number 18K15392
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

木村 朋子 (兵田)  九州大学, 医学研究院, 助教 (20632772)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2022-03-31
Keywords概日リズム / 白血病 / GO289
Outline of Annual Research Achievements

体内時計は、生体機能に周期性を与える内因性の自律振動体である。ほ乳類では、CLOCKとBMAL1という時計遺伝子が、Period(per)やCryptochrome(cry)遺伝子発現を促進する。発現したタンパク質は結合することで安定化して蓄積し、今度はPerおよびCry遺伝子の発現を抑制する。このループが24時間で1サイクルし、その発現量の増減でリズムが生み出され、このリズムの混乱により様々な癌の発生率が増加することが示されている。
概日リズム調節因子の抑制は、がん幹細胞増殖の抑制や分化を誘導し、抗白血病効果を生み出すか、新規の化合物で概日リズム調節因子を抑制し、その効果について検討した。昨年度までに、新規化合物は、ヒト及びマウスの血液腫瘍細胞株において増殖抑制効果が認められることや、白血病マウスモデルを作製し、そのマウスの脾臓において化合物処理で概日リズムの消失や延長が認められることを示した。今年度は、ヒトAML細胞株においてCRISPR/Cas9システムによって新規化合物の標的因子であるCK2αをノックアウトした。ノックアウト株では、有意な増殖抑制と、著明な形態学的変化(細胞質の空胞増加、核形不正など)が認められた。これらより、新規化合物はCK2αを標的因子とし、特異的に増殖抑制を引き起こしていることを証明した。また、メカニズムを解明するため、概日リズム・白血病に関連のある代謝に着目した所、マウス白血病細胞ではミトコンドリア代謝に関連する因子の発現が有意に増加していた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

今年度前半は産育休の取得、新型コロナ流行のために研究活動が制限され、研究を進めることができなかった。後半から徐々に研究を開始できたため、次年度引き続き研究を進めていく予定である。

Strategy for Future Research Activity

白血病細胞における概日リズムの変化を細胞内代謝の観点から検討するため、メタボローム解析を行い、様々な解析手法を用いて詳細に発現解析を行う予定である。代謝産物の増減から、概日リズムへ作用するメカニズムを解明する。

Causes of Carryover

今年度前半に産育休の取得、新型コロナの影響により研究活動が制限され、研究を進めることが出来なかったため。
今後は白血病細胞における概日リズムの変化を細胞内代謝の観点から検討するため、メタボローム解析を行い、様々な解析手法を用いて詳細に発現解析を行う予定である。代謝産物の増減から、概日リズムへ作用するメカニズムを解明する。

URL: 

Published: 2021-12-27  

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