2020 Fiscal Year Annual Research Report
Verification of novel methods to identify migraines using genetic polymorphism analysis and spectral analysis of heart rate variability
Project/Area Number |
18K15413
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
平 千明 信州大学, 学術研究院保健学系, 助教 (40779310)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 片頭痛 / 緊張型頭痛 / SNP genotyping / 心拍変動解析 / LF/HF比 |
Outline of Annual Research Achievements |
慢性頭痛の80%を占める片頭痛と緊張型頭痛の鑑別診断は、医師の熟練度や主観に依存している。客観的な新規頭痛鑑別法の構築と検証を目的として、問診アンケートによる簡易診断、5種類のSNP(MEF2D, ASTN2, PRDM16, c7orf10, phactr1)を対象としたジェノタイピング、心拍変動解析を行った。心拍変動解析では、LF(低周波成分)/HF(高周波成分)比について座位および立位にて測定し、LF/HF比立座比も算出した。最終年度である本年はn数を増やし、65名(29.4±12.7歳)を対象に解析した。 問診アンケートの結果、慢性頭痛保有率は65名中25名(38.5%)であった。慢性頭痛の内訳は片頭痛疑いが21名(うち4名は緊張型頭痛疑いもあり)、緊張型頭痛疑いが8名(うち4名は片頭痛疑いもあり)であった。SNPリスクアリル保有率では、片頭痛疑いでMEF2D、ASTN2、c7orf10が、緊張型頭痛でPRDM16が有意に高くなった。phactr1は現在追加解析中である。心拍変動解析におけるLF/HF比(座位)、LF/HF比(立位)、LF/HF比(立座比) は、片頭痛疑いでそれぞれ1.1±.8、3.7±5.0、5.0±9.8、緊張型頭痛疑いでそれぞれ1.8±1.5、2.9±2.1、2.1±1.1、頭痛なしでそれぞれ2.2±2.0、4.2±3.5、2.4±1.6であった。LF/HF比(座位)では片頭痛疑い・緊張型頭痛疑い・頭痛なし各群で有意差をみとめた。SNPリスクアリル・心拍変動解析結果ともに、現在詳細な統計解析を実施している。 本研究で片頭痛、緊張型頭痛ともに、保有SNPや自律神経活動が特徴的である傾向が見いだされ、客観的頭痛鑑別法の確立と応用が期待される。
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Research Products
(1 results)