2019 Fiscal Year Annual Research Report
Upregulation of VEGF induces high endothelial venule neogenesis and remodeling of secondary and/or tertiary lymphatic tissues.
Project/Area Number |
18K15424
|
Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
竹之内 和則 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (30646758)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | VEGF / 血管内皮増殖因子 / 高内皮細静脈 / HEV / 免疫抑制 / 過剰発現マウス |
Outline of Annual Research Achievements |
B細胞特異的に血管内皮成長因子Vascular Endothelial Growth Factor (VEGF) を過剰発現するマウスを作成し研究を行ってきた。B細胞由来のVEGFは、リンパ節内で高内皮細静脈 High Endothelial Venule (HEV) を増加させ、好塩基球を集簇し、脾臓の肥大化と赤脾髄・白脾髄の組織構造の崩れをもたらす。 2018年度は主として、リンパ節内のHEVが免疫細胞に対する機能を保持しているか、細胞接着因子の発現について調べた。MECA-79によるPeripheral node Adressin (PNAd)の発現などが観察されることを確認した。また、脾臓内のリンパ組織で認められるような胚中心構造が保持されているかを検討した。 2019年度はさらに、Folicular Dendritic cell (FDC)やFibroblast Reticular cell (FRC) などのリンパ組織に重要な細胞の構成についても検討を行った。フローサイトメーターを用いてリンパ節内の形質細胞、T細胞、FDC、FRCの定量的評価を行った。また、ovalbumin投与時のこれらの細胞数の変化についてコントロール群との比較を行った。 リンパ節、脾臓以外の組織における3次リンパ節構造を探索するも、それらの組織以外に3次リンパ組織を見出すことはできなかった。 担癌マウスの作成を行ったが、個体ごとに表現型が異なり、安定したデータを得られなかったことから、今回は十分な成果を得られなかった。がん細胞の選別、移植量の調整を行い、さらなる検討が必要と考えられた。
|