2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of the epigenetic marker for atherosclerosis through mitochondrial DNA methylome analysis
Project/Area Number |
18K15427
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
三上 貴浩 岩手医科大学, 医学部, 助教 (90804419)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 動脈硬化症 / アテローム血栓症 / 頸動脈狭窄症 |
Outline of Annual Research Achievements |
頸動脈狭窄症(carotid artery stenosis; CAS)と相関する血中マーカーXについての疫学解析を遂行した。特に、血漿中X濃度と動脈硬化性疾患との相関性を明確にし、Xの動脈硬化性疾患発症に対する予測因子としての可能性を模索した。 解析対象となる動脈血栓症リスク因子の変数に関して、いずれの2変数においても Spearmanの相関係数が0.7を超えるものはなかったことから、線形回帰分析・ロジスティック回帰分析の際に独立変数として使用するにあたっての多重共線性は回避されており、本集団が統計学的解析に適することが示された。 冠動脈疾患(coronary artery disease; CAD)、末梢動脈疾患(peripheral arterial disease; PAD)、脳卒中(cerebrovascular disease; CVD)に関して、血漿中X測定値quartile 4での性年齢調整後オッズ比は、それぞれ2.8、20.7、10.1であった (ただしquartile 1をreferenceとする)。 さらに、Receiver Operating Characteristic曲線のArea Under the Curve面積を算出することにより、血漿中X濃度が特にCASやPADの特異的マーカーとなり得ることが示された。 同対象群でCAD、CVD、PAD、CASの4疾患のうち有する数によって、L0、L1、L2、L3、L4の5群に分け、血漿X値を比較検討したところ、有する疾患数が増加するに従って血漿X値が上昇していた。 以上の結果から、血漿X値が全身動脈硬化症の病態の進行を反映するマーカーであることが示唆された。
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