2019 Fiscal Year Research-status Report
抗MDA5抗体の機能解析と同抗体陽性間質性肺炎患者の病因病態解析
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18K15433
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
安倍 能之 順天堂大学, 医学部, 助教 (10647027)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 抗MDA5抗体 / 急速進行性間質性肺炎 / 新規治療法の開発 / 治療抵抗性 / 生存率の改善 / 抗体誘導性間質性肺炎モデルマウス |
Outline of Annual Research Achievements |
抗MDA5抗体の機能解析と同抗体陽性間質性肺炎患者の病因病態解析に関する研究成果として、Rheumatology (Oxford)誌に"Successful treatment of anti-MDA5 antibody-positive refractory interstitial lung disease with plasma exchange therapy"という標題で論文を発表した(2019年7月19日アクセプト)。本論文は、我々の研究テーマの一つである新規治療法の発明に焦点を当てた、単純血漿交換療法による救命効果に関する後方視的研究である。現在わが国で標準療法となりつつある強力免疫抑制療法は、既存療法と比較し本疾患の2年生存率を約25%から約75%へと大幅に改善させた優れた治療法である。しかし依然協力免疫抑制療法に対して抵抗性を示す症例が臨床上散見される。本論文は協力免疫抑制療法に対して抵抗性を示した10例の解析であり、生存率が非治療群25%に対して治療群83.3%と良好な結果を示している。 また、第63回日本リウマチ学会では「抗MDA-5抗体陽性の皮膚筋炎の治療中にニューモシスチス肺炎を発症し、単純血漿交換療法での治療が奏功した一例)をポスター発表した。 機能解析を目標とした実験研究として、我々は患者由来の凍結血漿から抽出した抗MDA5抗体をマウスに投与することで間質性肺炎を誘導することに成功した。この全く新しい新規の抗体誘導性間質性肺炎モデルマウスの作製に関しては特願2019-232572として特許を申請中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
我々の施設における新規治療法の開発により、救命困難であった患者群の生存率を改善させた成果を後方視的に報告した。 前向き研究についても病院倫理委員会の承認を得た。 病態解析を目的とした課題に関しても、実験準備の進捗は順調と考えている。特にモデルマウス作製に成功し特許申請に至ったことを一つの成果と考える。
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Strategy for Future Research Activity |
治療成果の前向き研究について病院倫理委員会の承認は得たものの、治療に必要な費用をまかなうために研究資金の追加が望ましい状況であるため、調整を実施していく。 マウス in vivo実験についてはモデルマウスの誘導系をより洗練すること、及び病態生理解明のために各種実験を積極的に実施する。 また2020年度の学会発表については、第64回日本リウマチ学会で「治療抵抗性を示す抗MDA5抗体陽性皮膚筋炎関連急速進行性間質性肺炎に対する単純血漿交換療法の有効性」を口演発表する予定である。2020年欧州リウマチ学会にも演題登録を行い、ポスター発表を予定している。
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Research Products
(4 results)