2019 Fiscal Year Research-status Report
家族性封入体筋炎を通じた封入体筋炎の分子遺伝学的・分子細胞学的解析
Project/Area Number |
18K15440
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
久保田 暁 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (30771589)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 封入体筋炎 / 遺伝子 / 連鎖解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究で解析を行う家族性封入体筋炎の家系においては発端者と従兄弟が慢性進行性の筋力低下、筋萎縮、手指屈筋に強い筋力低下といった臨床的特徴、および筋生検でCD8陽性T細胞の非壊死筋線維周 への包囲および浸潤、MHC-Iのびまん性染色性亢進、細胞質のp62陽性顆粒状染色性といった病理学的特徴を満たし、clinicopathologically defined IBMと診断されている。発端者には非発症の同胞が2名居り、発端者の母親と従兄弟の母親は罹患していない。家系の情報から、本家系の家族性封入体筋炎はX連鎖疾患である可能性を考えて 検索を開始した。罹患者2名(発端者、従兄弟)、非罹患者2名(発端者の健常同胞)から採血を行い、白血球から遺伝子を抽出し、Genome-Wide Human SNP array 6.0(Affymetrix)を用いてSNPタイピングを行った。X染色体劣性遺伝を仮定して連鎖解析を行い、X染色体におけるLOD scoreを計算したところ、Xp22.13-Xq21.32,Xq23-Xq25といったやや広範 でLOD score = 1程度の上昇が見られた。次に連鎖解析のデータを用いてハプロタイプ解析を行ったところ、Xp22の1.1 Mbの領域のみ、罹患者同士で共有し、非罹患者同士で共有されていなかった。またHiseq 2500(Illumina)を用いてwhole exome sequencingを行い、同領域に含まれる遺伝子のエクソン領域を検索したが、rare variantを認めなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
Whole genome sequencingによる解析を予定していたが、解析が終了していないため。
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Strategy for Future Research Activity |
Whole genome sequencingを行い、解析することによりintronにおけるvariantを評価していく。
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