2018 Fiscal Year Annual Research Report
The development of biomarkers for prodromal Parkinson disease using a novel rat model.
Project/Area Number |
18K15450
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
上村 麻衣子 京都大学, 医学研究科, 特定研究員 (00767395)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | パーキンソン病 / α-シヌクレイン / バイオマーカー / 遺伝子改変ラット |
Outline of Annual Research Achievements |
細菌人工染色体(bacterial artificial chromosome:BAC)に、遺伝子発現調節領域とヒト変異α-Syn遺伝子を組み込み作製した遺伝子改変ラット(A53T-BAC-SNCA Tgラット)の詳細な表現系解析を行った。3ヶ月齢、9ヶ月齢、18ヶ月齢のラットを病理学的および生化学的に解析し、リン酸化シヌクレインの増加および月齢依存的な黒質緻密部のドパミン神経細胞脱落を確認した。 また、18ヶ月齢のA53T-BAC-SNCA Tgラット(n=5)および野生型ラット(n=5)の脳脊髄液を採取し、カラム法を用いてエクソソームを抽出した。このエクソソームを用いて液体クロマトグラフィー質量分析法(Liquid Chromatography-Mass spectrometry: LC/MS)にてプロテオーム解析を行い、1092個の蛋白を同定した。A53T-BAC-SNCA Tgラットと野生型ラットを比較し、A53T-BAC-SNCA Tgラットで発現が上昇している蛋白(35個)および低下している蛋白(8個)を選出した(Cut-off値:P < 0.001)。 選出した蛋白の中から膜貫通ドメインをもつ蛋白を発現上昇群および発現低下群からそれぞれ3個ずつ選出し、エクソソームELISAにて検証を予定している。 また、パーキンソン病患者(n=8)と疾患対照群患者(n=8)の脳脊髄液を採取し、エクソソームを抽出してLS/MSにてプロテオーム解析を行った。その結果、A53T-BAC-SNCA Tgラットとパーキンソン病患者群とで共通して変動している蛋白は同定できなかった。今後、Prodromal stageとしてレム睡眠行動異常症の患者群をリクルートして同様に脳脊髄液中エクソソームのプロテオーム解析を行い、A53T-BAC-SNCA Tgラットの結果と比較検討する予定である。
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