2021 Fiscal Year Annual Research Report
Strategies for improving antipsychotic adherence in schizophrenia: Dosing frequency and pharmacogenomics
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18K15492
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
竹内 啓善 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (60365377)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 統合失調症 / 抗精神病薬 / 投与回数 / 服薬アドヒアランス / ゲノム薬理学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は4ヶ年計画であり、抗精神病薬を1日複数回服用している統合失調患者を対象とし、1日1回投与に変更することで服薬事象監視システム(もしくは自動服薬記録薬瓶)(MEMS)によって測定した服薬アドヒアランスが向上するかについて、無作為化比較試験(RCT)によって検証するものである。同時に、薬物動態学・薬力学関連分子の遺伝子多型を調べ、どのような患者が1日1回投与に適しているかについても明らかにする。 研究最終年度である本年度は、プロトコールの改訂を行い、研究対象者の登録の促進のため、組入基準の拡大を行った。しかし、依然として新型コロナウイルス感染症の影響も大きく、研究対象者の登録状況は現時点で8名、うち4名が完遂、3名が脱落、1名が参加中という状況に留まっている。完遂者のうち1人目は45歳、女性でオランザピンを1日2回に分けて1日20mg内服中であった。1日1回投与群への割り付けとなり、服薬時間帯の遵守率は89.3%から98.8%となった。2人目は45歳、男性でハロペリドールを1日2回に分けて1日4mg内服中であった。1日複数回投与群への割り付けとなり、服薬時間帯の遵守率は42.9%から73.8%となった。3人目は37歳、男性でオランザピンを1日2回に分けて1日10mg内服中であった。1日複数回投与群への割り付けとなり、服薬時間帯の遵守率は22.5%から41.5%となった。4人目は42歳、男性でオランザピンを1日2回に分けて1日7.5mg内服中であった。1日複数回投与群への割り付けとなり、服薬時間帯の遵守率は42.9%と98.8%となった。また、脱落者の3名の脱落理由に関しては、2名は参加途中での同意撤回、残り1名は参加途中での病状悪化による入院によるものであった。今後も研究を続行していく。
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