2020 Fiscal Year Research-status Report
双極性障害おける概日リズム障害と認知・社会機能障害の複合的相互関係の検討
Project/Area Number |
18K15494
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
高江洲 義和 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90421015)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 双極性障害 / 概日リズム障害 / 社会機能障害 / 認知機能障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
双極性障害は病相の再燃・再発を繰り返す疾患であり、認知機能や社会機能の低下をきたすことが指摘されている。これまで双極性障害の長期的な認知機能の低下や社会機能の低下に対する詳細な検討や、その改善のための方策は十分な検討がなされていない。双極性障害の病態に概日リズム障害が密接に関連しており、概日リズム睡眠障害の合併が、双極性障害の再燃・再発の予測因子となることが示されている。本研究では、双極性障害における概日リズム障害に着目し、認知機能障害や社会機能障害に与える複合的な相互関係を検討する。精神科外来通院中の双極性障害患者を対象として、質問紙と面接及び概日リズム障害の生物学的指標の測定(アクチグラフィー及びメラトニン測定)、認知機能、社会機能、気分症状を評価し横断調査・縦断調査を実施中である。62例の双極性障害患者が本研究に参加しており、横断面調査の症例登録が終了している。現在はこの結果を解析中である。概日リズム、認知機能、社会機能、気分症状の相互関係について解析を実施中である。予備的な解析結果として、アクチグラフで得られた睡眠・覚醒リズムと認知機能、社会機能がそれぞれ相関を認めている。また、共分散構造分析によりこれらの指標の複合的な相互作用についても検討を行っている。縦断面の臨床経過と横断面の上記指標との関連の検討も行っており、次年度にはこれらの解析結果を公表する予定である。これらの結果により双極性障害の臨床経過や認知機能障害、社会機能障害に与える要因を明らかにする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Covid-19感染流行などの影響により解析可能な症例数を組み入れるのに時間を要したため、当初の予定より研究進捗がやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
解析可能な症例数は集まったため、次年度はこれらのデータの解析を行い、結果を順次、学会や学術論文で公表していく予定である。
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Causes of Carryover |
全体の研究進捗が遅れたため次年度使用額が生じた。次年度は研究結果解析に人件費を要し、研究結果を国内外の学会で発表するための費用も必要となる。また、研究結果を論文化して国際雑誌に投稿する際の英文校閲費用や、結果を広く世界に公表するためのオープンアクセス費用として研究費を使用する予定である。
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