2019 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of OXT function in glial cells in the pathology of Autism spectrum disorder
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18K15508
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
平岡 優一 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教 (00778681)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | CRISPR/Cas13 / オキシトシン / アストロサイト |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、2018年度に実施したin vitro実験の結果をもとに、高度ゲノム編集技術を用いてin vivoモデルの開発を行った。マウスは想定通り短期間に作出に成功したが、実際にCre/tTAマウスとの交配を経て解析をおこなったところ、in vitroのとは大きく異る結果となり想定したOXTR遺伝子ノックダウンマウスの作出に失敗したことが判明した。周辺情報を開発者の海外研究者に問い合わせたところ、CRISR/Cas13技術を用いてin vivoで十分なノックダウンを行った例はなく、技術的な困難が予想されることが明らかになったため、当初計画から変更してOXTR自体の発現ではなく、人工カルシウムポンプ発現による下流シグナルを阻害することを標的としたモデル動物の開発を行った。マウスは同様にゲノム編集技術を応用して作出に成功した。新規技術であったCRISPR/Cas13システムと比較して、カルシウムポンプを利用する方法はすでにin vivoでの実施例のある確立した手法であるため、新たに作出されたマウスは想定通りに機能することが強く期待される。現在、当該マウスをCre/tTAマウスと交配し、ASD関連行動について解析を実施している。カルシウムシグナルはOXTRのみならず種々のGPCRシグナルにおいて重要である。またカルシウムイオン変化はアストロサイトの興奮指標としても用いられ、当該カルシウムシグナル阻害マウスは今後、ASDモデルのみならずアルツハイマー病、多発性硬化症などの疾患メカニズム解析においても利用していく予定である。
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Research Products
(2 results)