2020 Fiscal Year Research-status Report
An fMRI study to explore neural activity of praecox feeling
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18K15525
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
菊地 俊暁 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (20365373)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | プレコックス / 統合失調症 / fMRI |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、統合失調症の患者と対面した時、観察者のうちに起こる一種言いようのない特有な感情であり、病者の対人接触本能の減弱によって喚起される、独特の「内的不確実感」と表現されるプレコックス感(Praecox feeling)を、機能的MRI(fMRI)を用いた客観的な指標としての脳活動を探索することである。そのため、1)統合失調症患者および健常者からの動画データの収集、2)動画を基にしたプレコックス感課題の作成、3)医師ならびに非医療者である対象者へのfMRI撮像、4)統計学的解析によるプレコックス感と関連する脳活動領域の同定、の4段階を設定して本研究を進めている。本年度の計画としては3)ならびに4)までを達成するため、医師と非医療者のリクルート及びfMRI撮像を中心に実施していく予定であった。しかし、COVID-19の影響により医療者を他施設に招聘することが不可能となり、またMRIについても研究目的の撮像を施設として控える要請があったため、計画の実施は困難であった。そのため、動画について研究協力者のサポートを得て、より特異的な脳活動を抽出できるようにコントロール課題の設定と提示時間の試行を行い、検討を重ねた。さらに関連する論文のレビューを行い、本研究の論文化への準備を進めた。今後は予備的な行動実験の結果を公表し、3)の医師と非医療者に対するfMRI撮像、ならびに4)統計解析によるプレコックス感関連脳領域の同定について研究を進めていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本来であれば本年度中に研究を完遂する予定であったが、COVID-19の影響により医療者を他施設に招聘することが不可能となり、またMRIについても研究目的の撮像を施設として控える要請があったため、計画の実施は困難であった。
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Strategy for Future Research Activity |
COVID-19禍においては、今後も他施設の医師等の医療者を招聘することは困難であることが予測される。そのため、単施設内にて完結できるように倫理申請を修正し、また動画についても当該の施設内の統合失調症患者であると既知である可能性があり、実験結果に影響を与える可能性があるため、動画についても再考を行い、場合によっては顔写真作成ソフトなどを活用していくことも検討していく。
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Causes of Carryover |
今年度はCOVID-19の影響により計画の実施が困難であったため、次年度に予定された撮像等を実施していく。
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