2018 Fiscal Year Research-status Report
The development of lymphatic flow imaging method for the clinical application
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18K15544
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
棚橋 裕吉 岐阜大学, 医学部附属病院, 助教 (40724563)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | リンパ管 / CT / MRI / 動物実験 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度にはリンパ管イメージング法の基礎的検討を行った。本研究は動物実験から将来的に臨床応用を目指すTranslational researchであるため、まず初めに最も臨床現場において汎用性が高く、かつ空間分解能の高いCTによるイメージング法について検討した。基礎実験として豚の鼠径リンパ節から低濃度-高濃度の造影剤を投与し、投与開始から5分、10分、15分、20分、25分、30分後にCTを撮像した。現在、基礎実験データの定性・定量的解析を行っており、解析結果を基に最適なCTプロトコールを決定する方針としている。基礎実験では造影剤投与の安全性についても検討しており、リンパ管造影下CTを撮像した豚に大きな合併症は認めなかった。 CTとの比較検討のためMRIによるイメージング法についても併せて検討を行った。濃度を調整したガドリニウム造影剤を用いて同様に鼠径リンパ節からのリンパ管造影下MRIを施行したところ、リンパ管の造影増強効果が得られないという事象が生じた。この理由は実験に使用したMRIが0.4Tと低磁場であり、信号雑音比(signal-to-noise ratio:SNR)が低いことが主な原因と考えられた。また、非造影のリンパ管イメージングについても検討したが同様の原因により描出は不良であった。 これらの結果からより汎用性の高いCTによるイメージング法作成を優先する予定であり、次年度は前述の基礎実験データを基にプロトコールを決定、動物実験にてその有用性と安全性を検証する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
リンパ管イメージング法に関する基礎実験が終了し、現在データ解析とプロトコール作成を行っている。今後は作成したプロトコールの有用性の検証とさらなる安全性の確認を行う。
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Strategy for Future Research Activity |
リンパ管イメージングプロトコールが作成され次第、動物実験にてその有用性と安全性の検証を行う。
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Causes of Carryover |
初年度は基礎的検討を主に行っており動物実験に関わる物品購入費が抑えられている。今後今回の結果を基とした、より臨床に即した動物実験を進める予定であり、次年度使用額は翌年度分の助成金と合わせて今後の動物実験費用として使用予定である。
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