2019 Fiscal Year Research-status Report
The development of lymphatic flow imaging method for the clinical application
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18K15544
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
棚橋 裕吉 岐阜大学, 医学部附属病院, 助教 (40724563)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | リンパ管 / CT / MRI / 動物実験 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和元年度にはリンパ管造影下CTとリンパ管造影下MRIの動物実験を行い、リンパ管描出能に関して比較検討を行った。リンパ管造影下CTの実験では豚の鼠径リンパ節を超音波ガイド下に穿刺し、鼠径リンパ節から水溶性ヨード性造影剤(300 mgI/ml、0.1 ml/kg)を投与、ダイナミックCT撮像を行った。リンパ管造影下MRIの実験ではMRI室外で同様に豚の鼠径リンパ節を超音波ガイド下に穿刺し、鼠径リンパ節からガドリニウム造影剤(0.1 ml/kg)を投与、ダイナミックMRI撮像を行った。リンパ管造影下MRIは前回低磁場(0.4テスラ)MRIを使用して行った実験では十分なSNR(signal-to-noise ratio, 信号ノイズ比)を得られずリンパ管の造影増強効果を認めない結果であったが、今回3テスラのMRIを用いたところリンパ管の造影増強効果が得られた。リンパ管造影下CT、MRIともに手技に関連した合併症は認めなかった。それぞれ得られた画像を用いてリンパ管の描出能に関する定量的、定性的評価を行っている。 臨床的にリンパ管イメージングが必要となる病態(リンパ漏など)ではリンパ液の流れが変化することが予想されるため、豚を用いてリンパ管破砕モデルを作成し、病的状況下でのリンパ管造影下CT、MRIの有用性に関しても検討を行った。リンパ管造影下に腹部リンパ管を穿刺、破砕しリンパ管破砕モデルを作成、引き続いてリンパ管造影下CT、MRIを施行した。得られた画像からリンパ漏の診断能を評価した。 本年度はこれらの実験データを検証し、最適なイメージング法を決定、臨床応用を目指す予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
リンパ管造影下CT、MRIを実施し、リンパ管描出能に関して比較検討を行っている。今後は実験データを解析しより描出能の優れるイメージング法を検証、臨床応用を目指す。
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Strategy for Future Research Activity |
実験データを解析し各リンパ管イメージングの有用性・安全性を検証する。結果を踏まえて臨床応用を目指す。
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Causes of Carryover |
今年度は最適なリンパ管イメージング法を検証するためリンパ管造影下CTとリンパ管造影下MRIの動物実験を行った。動物実験に際し可能な限り効率的に実験を行った結果、物品購入費を低く抑えることができた。今後、実験結果の解析とその結果を踏まえて臨床応用を目指しており、次年度使用額は翌年度分の助成金と合わせてデータ解析や成果報告等に使用予定である。
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