2019 Fiscal Year Research-status Report
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18K15549
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
宇賀 麻由 岡山大学, 大学病院, 助教 (20580202)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | アルギン酸 / 液体塞栓物質 / バリウム / 永久塞栓物質 / 高分子多糖類 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、アルギン酸ナトリウムの濃度を変更、反応させる2価陽イオンについても濃度や種類を変更し検証を行った。 まず、基礎実験として、レオメーターを使用し各種ゲルの弾性率を測定し、至適陽イオンおよび濃度を検討した。 また、その結果をもとに動脈瘤モデルでの塞栓実験を繰り返し行った。上記より、塩化バリウムおよび塩化ナトリウムの混合液をアルギン酸ナトリウム溶液と反応させることで、塞栓物質として至適なゲル強度を得られることが確認できた。また、アルギン酸ナトリウム溶液に水溶性造影剤を混合することで視認性も確保され、より安全に塞栓を行うことが可能となった。 次に、3匹の豚腎動脈での塞栓実験を施行し、急性期の塞栓効果および合併症がないことを確認した。また、塞栓後の腎組織所見より、炎症反応がほぼ見られないことも確認した。これらの結果を踏まえ、バリウム化合物およびナトリウム化合物の混合液をアルギン酸塩溶液と反応させ作成する塞栓物質として、特許出願中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究目的をふまえ、研究実施計画に従って概ね順調に研究を遂行している。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの結果を2020年度IVR学会総会で報告予定。論文投稿の準備を進める。可能であれば、今後は動物実験にて塞栓後数ヶ月の塞栓効果や合併症の有無について検証していきたいと考えている。
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Causes of Carryover |
基礎実験に関して、工学部の施設および機器を使用することができたため予測より支出額が低くなったが、 次年度、動物実験による検証や成果発表のためにの経費に当該予算を充当する予定である。
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