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2021 Fiscal Year Research-status Report

細胞間ネットワークとDNA損傷シミュレーションを統合した放射線治療基盤の開発

Research Project

Project/Area Number 18K15560
Research InstitutionHokkaido University of Science

Principal Investigator

佐々木 恒平  北海道科学大学, 保健医療学部, 准教授 (20736376)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2023-03-31
Keywords放射線生物学 / 細胞間シグナル伝達 / モンテカルロシミュレーション
Outline of Annual Research Achievements

R3年度は放射線照射における体内での吸収線量計算およびDNA損傷シミュレーションに細胞間ネットワークシミュレーションを統合するシステムを開発し、実際の実験環境に合わせてパラメータの最適化を行なった。以下の通り、(1)から(3)の項目に対し、研究を遂行した。
(1)放射線治療ではMeV単位の高エネルギーのX線を用いるため、体内での相互作用により発生する二次電子も高エネルギーになる。物質内で電子は幾度も衝突を繰り返すことで進行方向を変え、その度に物質内にエネルギーを付与する。そのため、モンテカルロシミュレーションでは統計誤差を許容できる範囲まで計算を繰り返す必要がある。本研究ではDNAレベルの解像度が必要なため、長時間の計算が必要となったが、先行研究と同等の精度で推定が可能となった。(2)前年度に引き続き、様々なX線エネルギーに拡張すべく、様々なX線エネルギーに対してシミュレーションパラメータを求めた。(3)さらに本研究では、従来の放射線治療計画システムでは考慮されていない、細胞間シグナル伝達をモデルに組み込むことに取り組んだ。以前より開発を進めてきた細胞間シグナル伝達シミュレーションを(1)、(2)の環境に合わせるべく拡張を進めた。これにより、X線エネルギーの違いによるシグナル伝達への影響をシミュレーションモデルに反映することが可能となった。しかし実験施設への立ち入り制限により、追加の細胞照射実験を行うことができず、放射線照射時に発生する活性酸素種の寄与についての基礎データを取得することができなかった。次年度は不足している細胞実験データを取得すべく取組んでいく。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

実験施設への立ち入り制限により、追加の細胞照射実験を行うことができず、放射線照射時に発生する活性酸素種の寄与についての基礎データを取得することができなかった。

Strategy for Future Research Activity

不足している細胞実験データを取得すべく取組んでいく。

Causes of Carryover

前年度実験に遅延が生じたため、消耗品費として次年度使用額が生じた。

URL: 

Published: 2022-12-28  

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