2018 Fiscal Year Research-status Report
次世代超高速撮像造影灌流MRIを用いた脳循環検査法の臨床有用性の確立
Project/Area Number |
18K15606
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
高村 朋宏 山梨大学, 大学院総合研究部, 臨床助教 (70644920)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 灌流MRI |
Outline of Annual Research Achievements |
灌流MRIの一つであるDSC-MRIは造影剤急速静注中にある一定の時間間隔で経時的に多数 のMRI撮像をすることで、血液の経時的信号変化を得て脳灌流パラメータ (CBF,CBV,MTT,TTP,Tmaxなど)を解析する、脳灌流検査法の一つである。本研究では最近脳神経領域のアプリケーションとして開発された“Simultaneous Multi-Slice(SMS)”を使用してMRIスキャン時間を飛躍的に短縮し高速撮像を行うことで、時間分解能を向上させもやもや病や内頚動脈狭窄症をはじめとした慢性閉塞性脳血管障害に対する有用性を検証するものである。 もやもや病および内頚動脈狭窄症に対するSMS DSC-MRI撮像を行い、現時点でもやもや病15例程度、内頚動脈狭窄症10例程度が蓄積されている。現在は高速撮像によってえられた灌流データから従来法相当の灌流データを作成するアルゴリズムを構築中で、順調に進捗している。解析に当たってはある程度の症例数が必要であるため、もやもや病20例、内頚動脈狭窄症15例程度が蓄積された段階で中間解析を行う予定である。 また本研究の副次的評価項目として、脳血流検査のgold standardとされているSPECTとの相関評価がある。高速撮像法によって得られた灌流パラメータは従来法の灌流パラメータに比してより正確な計測値を提供する可能性がある。内頚動脈狭窄症例ではSPECTとSMS DSC-MRIが同時に撮像された症例が計3例ほど蓄積された。今後はある程度の症例数の蓄積を待って相関評価を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
症例の撮像開始時期が当初の予定より遅れてしまったが、現時点では順調に症例の蓄積が進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
症例数が30例程度まで蓄積された時点で中間解析を行い、結果に応じて適宜学会発表、論文化を進める。
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