2018 Fiscal Year Research-status Report
Development of the novel phantom for MR-only simulation in radiation therapy.
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18K15621
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
五月女 康作 東京大学, 大学院総合文化研究科, 特任助教 (80608795)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 3Dプリンタ / 放射線治療 / ファントム / MRI / CT |
Outline of Annual Research Achievements |
研究初年度に該当した昨年度に予定していた主な研究計画は,「材料の選定」である。人体の「脂肪」「海綿骨」「緻密骨」「その他の組織」が持つCT におけるHU値に近い材料を選定することが初年度のメインテーマであった。 まず下記の素材を作成および3Dプリンタメーカーから借用してそれぞれのCTを撮像してHU値を取得した。 ①エラストマー(硬度違い3種類) ②ウレタンゲル(硬度違い3種類) ③ABS ④デジタルABS+ ⑤PLA ⑥PC(硬度違い2種類) ⑦Tango+サポート剤 ⑧ultem9085 ⑨ASA ⑩ultem1010 ⑪NYLON12 ⑫NYLON12+CF ⑬アジラス ⑭アルミニウム。 その結果,HU値の最小は-888(PLA)で,最大は2000(アルミニウム)であった。また,多くの素材は-300から+200の間の値をとった。 目的の「脂肪」「海綿骨」「緻密骨」「その他の組織」はそれぞれ,-86,198,949,42のHU値を示すため,それらに一番近かった材料は,NYLON12(-97.7),ultem9085(159.5),アルミニウム(2000),PC orNYLON12+CF(26.5 or 51.6),であった。これらの素材をさらに各人体部位のHU値に近づけていく必要があるため,次に, 光硬化樹脂を使って4種類のハニカム構造(Low,Double,High,Solid)を3Dプリンタで作成して同じくHU値を取得した。その結果,ハニカム構造によって構造内の密度を変えていったときに,HU値は,-121→-350→-799→-606と値を段階的に変化させるこることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究は当初の予定から大きな変更はなくおおむね順調に進んでいる。1点だけ,追加研究したことは,既存の3Dプリンタで使用されているほぼ全ての材料のHU値を検証した結果,本研究の目的を満たす材料が無かったため,印刷する構造体を変える(ハニカム構造で密度を変える)ことで同じ材料でも段階的にHU値を変えることができるか否かに取り組んだことである。それ以外は,予定通りに進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度は,大きな方向転換もなくおおむね順調に進んだため,次年度も基本的には,当初の研究計画通りに進めていく。今年度初頭は,上記でも示した追加で取り組んだハニカム構造で各材料のHU値を段階的に変えて,目的の人体部位のHU値を得ることに取り組む。その後は,当初の研究計画に沿って進めていく。
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