2021 Fiscal Year Annual Research Report
Optimization and clinical application of MRI using compressed sensing technology
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18K15645
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Research Institution | St. Luke's International University |
Principal Investigator |
野崎 太希 聖路加国際大学, 聖路加国際病院, 副医長 (80769646)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 圧縮センシング / 小児 / 頭部MRI / 高速撮像 / 高解像化 |
Outline of Annual Research Achievements |
撮像条件の検討および画像評価の後に、圧縮センシング(CS)の撮像条件の日常診療への組み込みを一昨年から開始しているが、コロナ禍のため、症例収集が遅れていた小児の頭部MRIでのCSを用いた3DシーケンスMRIの臨床応用の症例数が69例となり無事に症例収集をおえることができた。Reference standardとなるCSなしの3D-T1WIの撮像時間は5分15秒に対して、CSありの3D-T1WIの撮像時間はCS factorを1.5にして3分43秒として約29%の短縮とした。小児であり髄鞘化を含めた信号強度の定性評価が必要となるため、CSなしの3D-T1WIとCSありの3D-T1WIを側脳室下角レベルで、中小脳脚と側頭葉先端部白質、Monro孔レベルで内包後脚、脳梁膝部、脳梁膨大部、前頭葉白質、後頭葉白質について信号強度を4 point scaleでスコアリングを行ったところ、これら2群の各々の部位の信号強度に2群間で有意差は認められなかった。次にアーチファクトを4 point scaleでスコアリングしたところ、CSあり群の方がreference standardであるCSなし群と比較してアーチファクトは少なかった(2.3 vs 1.9)。さらにそれらの理由を裏付けるために、両者のCNR、SNRの定量評価を行っているところである。以上の定性結果からはCSを用いた頭部MRIの3Dシーケンスは小児において日常診療に応用可能であり、撮像時間の短縮とアーチファクトの低減に有用であることが示された。現在論文化に向けてさらにサブ解析を含めて、英文文章の執筆も行っているところである。 胸郭出口症候群については、昨年までの解析で行った胸郭出口部の狭小化を生じる部位での面積測定がCSを用いない2Dシーケンスの方がCSを用いた3Dシーケンスよりも低かったが、さらに解析方法を追加検討中である。
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