2020 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of TBCD gene mutation and deletion in novel neurodegenerative diseases
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18K15678
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
池田 俊郎 宮崎大学, 医学部, 准教授 (20423717)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 疾患モデル / 早発性脳症 / 運動障害 / 胎児致死 / 遺伝子改編マウス / チューブリン |
Outline of Annual Research Achievements |
Tbcd遺伝子を改編したマウス(KI:点突然変異KO:13塩基欠失)を評価した。 KIヘテロマウス、KOヘテロマウスは異常なく、KOホモマウス(KO-/-)は胎児致死した。早発脳症のTBCD遺伝子異常疾病モデルとして①KO-/-の胎仔評価②KIホモマウスの長期生存での経過観察を行った。 ①胎生9.5-12.5日前後で数十例以上の胎仔を解析したが、KO-/-は2例しか得られず、胎生早期致死のため難航した。解析法を変更したが胎仔早発死で再現性ある研究継続は困難であった。うちHE染色による組織を得られた1例は、同時期同腹の胎仔は脊柱や脳が形成されつつあるのに対し、まだトロポブラストのような幼若な形態を呈していた。②KIホモマウスにおいて、2年の長期生存後下肢の運動障害が発現した。遺伝子改編マウスの妊娠率が悪く、また妊娠・出産したマウスの食殺率が高い印象もあり、系の維持を行いつつ実験を進める速度が遅延した。 当初計画したTbcd遺伝子を改編したマウスによる解析のうち、KOホモマウスの解析は病状による胎仔早発死で再現性ある研究継続は困難とわかり、期間内の論文報告にはいたらなかった。しかし、新たにKIホモマウスにおいて長期生存後下肢の運動障害が発現することがわかった。今後KIホモマウスの運動機能解析や組織解析等がTBCD遺伝子異常による早発性脳症を解明しうる、将来の研究につながる知見を得た。成体での評価が可能なため、今後の実験はKIマウスの評価を主とする予定で、学内の準備を進めている。今後の新たな解析・研究の方向性が導かれた。
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Remarks |
(講演)宮崎大学大学院交流セミナー(サイエンスコミュニケーション特論) Ikeda T. TBCD may be a causal gene in progressive neurodegenerative encephalopathy with atypical infantile spinal muscular atrophy. 2017.7.22 英語
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