2018 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
18K15704
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
遠渡 沙緒理 岐阜大学, 医学部附属病院, 助教 (90816117)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 脈管腫瘍 |
Outline of Annual Research Achievements |
脈管異常は、いわゆる“血管腫”と称される血管及びリンパ管による、先天性の脈管異常疾患で、血管腫内で異常な血液凝固が起こり、血小板減少や血栓を形成するが、そのメカニズムは未だ不明である。特に小児血管性腫瘍に合併するカサバッハメリット現象(Kasabach-Merritt Phenomenon: KMP)は重篤な凝固異常を呈し、致死率も高いが、対症療法のみとなっている。我々は他の脈管異常に合併する凝固異常とKMPとの違いに着目し、新たな病態を考案した。さらに、その病態を克服する治療薬の開発に結びつけるため、疾患毎に凝固異常の病態が異なることの証明、KMP、Kaposiform lymphangiomatosis(KLA)の凝固異常とポドプラニン陽性細胞の関連性、mTOR阻害剤であるシロリムスの凝固異常に対する有効性のProof of conceptを研究する。 凝固異常のある脈管異常症例の血液を用いて、CLEC-2、血管・リンパ管新生に関わるマーカー(VEGF-A、C、D、MMP2、9、 Angiopoietin1、2、BMP-9、EGF、Endoglin、Endothelin-1、FGF-1、FGF-2、Folistatin、HB-EGF、PLGFなど)などをELISA測定キット(R&Dなど)およびマルチプレックスアッセイシステムを用いた解析パネル(MILLIPLEX)によって解析したところ、特定の病態に有意に高いサイトカインを検出した。本研究結果については、国際誌に投稿し、修正中である。 また細胞株および正常血管内皮細胞株を培養し、シロリムスを添加し、細胞増殖アッセイを行、治療後の細胞周期、および細胞内のアポトーシス蛋白の発現をウエスタンブロット法、定量的RT-PCRで評価した。また治療後のmTORおよびリン酸化mTOR蛋白の発現なども測定した。来年度はさらに研究を進める。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通りに進捗
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Strategy for Future Research Activity |
計画通り、来年度はさらに細胞を使用した解析おもび、凝固因子との関連性を検討する。
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Causes of Carryover |
来年度に新たに必要な経費が出たため(細胞実験関係)、来年度に繰り越した。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Efficacy and safety of sirolimus treatment for intractable lymphatic anomalies: a study protocol for an open-label, single-arm, multicenter, prospective study (SILA)2018
Author(s)
Ozeki M, Asada R, Saito A, Hashimoto H, Fujimura T, Kuroda T, Ueno S, Watanabe S, Nosaka S, Miyasaka M, Umezawa A, Matsuoka K, Maekawa T, Yamada Y, Fujino A, Hirakawa S, Furukawa T, Tajiri T, Kinoshita Y, Souzaki R, Fukao T.
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Journal Title
Regen Ther.
Volume: 10
Pages: 84-91
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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