2021 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of the effect of HPGDS pathway on synaptic pruning and its involvement in autism by iPS cells and 3D co-culture
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18K15707
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
橘 雅弥 大阪大学, 連合小児発達学研究科, 特任准教授(常勤) (10722952)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | プロスタグランジンD2 / iPS細胞 / ミクログリア / ニューロン / 自閉スペクトラム症 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は、引き続きヒトiPS細胞の培養系を用いて、ニューロンおよびミクログリアへの分化の実験と、各分化段階における細胞特性の評価を行った。ニューロンへの分化の調節およびHPGDS発現量の調節が可能なTet-onシステムを備えたPiggybacベクターを設計、作成した。これをiPS細胞に導入してのニューロン、ミクログリアへの分化実験を行った。HPGDS強制発現iPS細胞においては、コントロールに比べて、iPS細胞の継代の過程で分化細胞の出現と増加が促進される現象が確認され、HPGDS発現量の違いがiPS細胞の分化の速度に影響する可能性が示唆された。一方、ミクログリアでのHPGDS発現量による細胞の遊走能、貪食能の違いについては、マウスプライマリカルチャ―での検討も並行して行っているが、現時点ではっきりとした差異を検出できておらず、引き続き検討を行う必要がある。iPS細胞より分化させたニューロンと、HPGDS発現量を制御したiPS細胞由来ミクログリアの共培養系に関して、三次元共培養によるスフェロイド形成のための培養機器を購入し、実験を行うための環境を整えた。しかしながら実際に共培養を行って、ニューロン-ミクログリアの相互作用について、HPGDS―PGD2経路の影響を検討し明らかにするには至らなかった。本研究における研究目標の一つであったニューロン-ミクログリアの相互作用の解明に関しては、本研究の後継課題(基盤C)においても引き続き検討を行い、HPGDS-PGD2経路と神経発生、自閉スペクトラム症の関連について明らかにしていく予定である。
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Research Products
(12 results)
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[Presentation] どものこころの発達研究センターから展開するアジア発達障害共同研究拠点形成と共同利用推進2021
Author(s)
橘 雅弥,片山泰一,谷池雅子,横山茂,土屋賢治,平野好幸,清水栄司,松﨑秀夫,友田明美,中村和彦,佐藤真
Organizer
第63回日本小児神経学会学術集会
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