2020 Fiscal Year Research-status Report
新たな心拍変動解析法による低出生体重児の発達予後予測
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18K15717
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
加藤 育子 香川大学, 医学部附属病院, 助教 (00613720)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 早産児 / 心拍変動 / 発達 |
Outline of Annual Research Achievements |
生体指標にはストレスに対する過渡的受動的変化の他に,生体の内在機能に起因する持続的な変動(ゆらぎ)が観察される。成人では心拍変動を周波数解析した結果を自律神経指標とした文献は多い。しかし、乳児では心拍数や呼吸数は明らかに成人と異なり、計測時安静状態を保つことは困難であるためこれまでに有効な解析方法は確立されていなかった。今回、心拍変動に関して乳児に特化した解析方法を確立し、この心拍変動解析により低出生体重児の発達予後予測が可能かどうかを明らかにすることを目的としている。 本年は昨年度完成したソフトを利用して、心電図の解析をすすめた。新型コロナウイルス感染拡大の影響により、新たな被検者の獲得をすることができず、また、研究施設が病院内のため立ち入り禁止となり、研究補助者を雇用することが困難であった。そのため、現在あるデータについて解析をすすめた。月齢に応じて、心拍変動の変動幅は覚醒時と睡眠時(なかでも静睡眠時)では異なることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響があり、病院内への立ち入りが制限されたことや、新規被検者獲得が難しかったことにより研究が進まなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度前半は新規被検者を獲得可能であれば再度計測を行い、後半に全てのデータを解析して早産児の発達的変化を明らかにする予定である。
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Causes of Carryover |
本年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響があり、計測が進まなかった。そのため、今可能な範囲として発達検査システムを整備し、現在手元にある心拍データとの検討ができるシステムを構築するのみとなった。 来年度に計測・解析をすすめる予定である。
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