2019 Fiscal Year Research-status Report
日本人難治性潰瘍性大腸炎の治療に関与する遺伝因子の同定
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18K15740
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小野寺 基之 東北大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (90816224)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ゲノムワイド相関解析 / 潰瘍性大腸炎 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に引き続き、難治性の潰瘍性大腸炎(UC)に抗体製剤を使用した症例とタクロリムスを使用した症例の登録を継続したが、JAK阻害剤や、抗インテグリン抗体など新薬の発売が続いたため、薬剤の背景が多彩になった。そこで、薬剤ごとのデータ収集とは別に、治療難治性そのものにかかわる遺伝要因とその予後も並行して検討することとし、外科手術が必要となった難治性UCの検討も行った。 並行して行った日本人UCでの疾患感受性遺伝子を探索するためのゲノムワイド相関解析では、HLA領域で最も強い相関を確認した。その中でも最も有意な相関をみとめたHLA領域に存在するrs117506082(P=6.69E-28,オッズ比1.29)について、GG群(UC発症リスク)とGA+AA群での全大腸切除リスクを比較したところ、GG群はGA+AA群と比較して有意に手術リスクが低いことが示された(P<0.0382)。そこで、さらに当院の本研究で追加したデータも活用し、発症から手術までの期間についてログランク検定で解析したところ、同様の有意差が確認された(p=0.0172)。 興味深いことに、疾患感受性としてはハイリスクであるGG群が、手術に対しては防御的に働くという結果であった。これは、GG群では直腸炎型の症例が多いことが関係していると考えられ、HLAが関連したUCと、それ以外のUCでは、疾患感受性遺伝子が異なる=疾患の要因となる背景が異なるため、もともと重症化しにくいUCという別の疾患群である可能性も示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
検体数の追加、解析などすべて順調に進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
症例数の追加および、アレイ解析数の追加、機能解析を進めていく。
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Causes of Carryover |
消耗品費の使用時に端数が生じた。次年度での消耗品費として使用する予定である。
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