2019 Fiscal Year Research-status Report
HBV既往感染者の肝組織に着眼した新たな肝移植後HBV再活性化対策の開発応用
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18K15742
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
はい 成寛 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (20811417)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | HBV / CCCDNA / 既往感染 / 肝移植 / 再活性化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本邦におけるHBV既往感染率は10-20%と高い。近年、免疫抑制・化学療法により生じるHBV再活性化が、重要な問題となっている。我々はHBV既往感染者におけるHBc抗体力価に注目し、 HBV再活性化の有用な予測因子となり得る事を、世界に先駆けて報告した(Bae SK et al. Bone Marrow Transpl. 2016; 51(11):1496-1498 )。本研究前半の目的は、HBVキャリアならびにHBV既往感染者・未感染者の肝組織内HBV量(CCCDNA、 pregenomic RNA)に着目し、肝切除検体を用いて、肝組織内HBV量と血中HBVマーカー (HBc抗体・CCCDNA他)との相関性を解析することにある。研究前半の対象期間は2018年度~2019年度であるが、まず予定通り対象となる患者を同定した。すなわち対象は3群のうち、まずHBV既往感染例を検索し、凍結肝組織からDNAを抽出、特異的プライマーを用いてリアルタイムPCR 法により、肝組織内のCCCDNAを定量的に測定した。結果は現在解析中である。今年度中にCCCDNA量に関して予定3群間で比較検討を行うとともに、HBc抗体力価との相関性を解析する。最終的には研究後半すなわちバリデーションとして、肝移植における HBV既往感染ドナーの肝組織内HBV量を測定し、レシピエントの移植後HBV再活性化との 相関性を前向きに解析する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
特に滞りなく、対象となる検体収集からDNA抽出、リアルタイムPCR実行まで概ね計画通り到達している。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、検体の収集からPCRまで計画に沿って進めていく。
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Causes of Carryover |
海外の学会に行く旅費を考慮していたが、行くことが出来なくなったため次年度使用額が生じた。来年度は同目的で使用したい。
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