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2018 Fiscal Year Research-status Report

糖尿病患者の大腸癌発生・進展におけるグルカゴンの意義に関する基礎的・臨床的検討

Research Project

Project/Area Number 18K15791
Research InstitutionNagoya City University

Principal Investigator

八木 崇志  名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 助教 (00781840)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2021-03-31
Keywordsグルカゴン / 大腸癌
Outline of Annual Research Achievements

近年、糖尿病患者における癌罹患リスクが新たな問題として提起されている。糖尿病患者における癌罹患リスク因子として「高グルカゴン血症」に注目し研究を開始した。グルカゴンは、細胞増殖に関連した細胞内シグナルを活性化することが報告されており、本研究ではグルカゴンの大腸がん細胞増殖へ及ぼす影響について研究を行った。ヒト大腸がん細胞株(HCT116,SW480)、マウス大腸がん細胞株(CMT93,CT26)よりmRNA、蛋白を抽出しPCR,Western blot法を用いてグルカゴン受容体(Gcgr)の発現を検討した。positive controlとして、グルカゴン受容体の発現が一般的に知られている肝細胞を用いたところ、ヒト、マウス大腸がん細胞株でも同様に、グルカゴン受容体の発現していることが確認された。さらにヒト大腸癌組織切片の免疫染色により大腸癌におけるGcgrの発現についても同様に確認された。
次にこれらの細胞株に、グルカゴン(1uM)を添加し培養、グルカゴン刺激による細胞増殖活性の影響を検討した。72時間培養したところ、グルカゴン刺激によりヒト、マウス大腸がん細胞は、コントロールと比較し、有意に細胞増殖が促進されていることが確認された。そしてsiRNA1を用いてGcgrを約70%ノックダウンし同様の実験を行った。グルカゴン刺激による細胞増殖促進作用は、gcgrノックダウン細胞では消失しているのが確認された。
これらのことから、グルカゴンはグルカゴン受容体を介して大腸がん細胞の増殖を促進させていることが示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

予定していた、グルカゴン受容体shRNA発現ベクターを用いた、グルカゴン受容体knockdown細胞株については現在実験を行っている段階であるため。

Strategy for Future Research Activity

今後は、グルカゴン受容体knockdown細胞株の樹立と、その細胞株の評価を行う。さらに、グルカゴン分泌細胞株を用いて、常にグルカゴン濃度が維持される状況下で樹立したグルカゴン受容体knockdown細胞と共培養を行い、グルカゴンによる細胞増殖への影響を検討する。そして、グルカゴン刺激による細胞内シグナル伝達系への影響について解析を行う予定である。

Causes of Carryover

今年度実験予定であった共培養実験など、一部の実験は次年度に予定しているため、次年度への繰り越しが生じた。

  • Research Products

    (1 results)

All 2018

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 糖尿病患者の大腸癌リスク上昇における高グルカゴン血症の意義2018

    • Author(s)
      八木 崇志、久保田英嗣、小山 博之、青谷大介、田中 智洋、城卓志
    • Organizer
      第55回日本臨床分子医学会学術集会

URL: 

Published: 2019-12-27  

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