2019 Fiscal Year Annual Research Report
The association of gut microbiome with the efficacy of immune checkpoint inhibitor in patients with gastric cancer
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18K15795
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
須河 恭敬 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任講師 (80772566)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 胃癌 / 腸内細菌 / ニボルマブ |
Outline of Annual Research Achievements |
胃がんに対する免疫チェックポイント阻害剤の有効性について、院内の使用症例のデータを集積し解析した。抗PDー1抗体であるニボルマブが胃がんに対して保険承認された2017年から2019年4月の間に使用された症例を解析し、臨床での使用成績に関しては従来の報告と同様であることを確認した。さらに、ニボルマブによる治療を受けた症例の後治療において、従来の治療経過では見られないような著効を示した症例が見られたことを確認し、特にニボルマブによる治療が奏効した症例、免疫関連有害事象が見られた症例で効果が見られたことを明らかにし2019年臨床腫瘍学会で報告した。 抗PD-1抗体治療における腸内細菌の役割を明らかにするために、糞便を収集し16Sシークエンス法を用いて腸内細菌の解析も進めているが、現時点では治療効果との間に明らかな関係は認めていない。 ピロリ感染との関係についても血中ピロリ抗体を測定し、治療効果との関係を検討した。ニボルマブ投与前の採血で血中ピロリ抗体を測定したが、多くの症例でピロリ抗体は陰性を示した。除菌治療後や化学療法の経過中の陰性化、偽陰性なども考えられる。ピロリ抗体陽性例においては、陰性例と比べニボルマブの治療効果には明らかな差は認めなかったが、少数例の検討でありさらに症例を集積して解析する必要がある。 今後、症例を集積し、血中や組織中の免疫関連マーカーの解析も追加し、胃がんに対する抗PDー1抗体をはじめとする免疫チェックポイント阻害剤のバイオマーカーについての検討を進めていく。
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Research Products
(4 results)