2021 Fiscal Year Annual Research Report
Comprehensive genetic analysis of the colorectal serrated neoplasia pathway
Project/Area Number |
18K15796
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
村上 敬 順天堂大学, 医学部, 准教授 (10568158)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | SSA/P / NBI併用内視鏡 / MSI / BRAF / serrated pathway / 鋸歯状ポリポーシス症候群 / 鋸歯状腺癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
Dysplasiaまたは癌併存SSA/PのNBI併用内視鏡の有用性に関して、SSA/Pと診断された1005病変を対象とし、内視鏡所見を後方視的に解析した。内視鏡的に粘液付着を認め、NBIでdark spotの存在はSSA/P診断の良いメルクマールとなる。また、(亜)有茎性、2段隆起、陥凹、発赤がSSA/PのDysplasia・癌併存の特徴であり、さらにNBI併用拡大内視鏡によるJNET分類を使用することによりDysplasia・癌の併存を正確に診断できる可能性を示した。上記結果を日本消化器内視鏡学会に報告した。 また、鋸歯状病変由来を疑わせる進行癌について、組織学的に粘液癌,髄様癌,印環細胞癌など特徴的な組織型を呈し、右側大腸に2型以外の形態を呈する進行癌を認めた場合は,鋸歯状病変由来の進行癌の可能性があることを示した。進行癌で腫瘍辺縁に鋸歯状成分が認められれば,鋸歯状病変由来が疑われ、さらに多数の鋸歯状病変を有するserrated polyposis syndrome (SPS)は,serrated pathwayを介した大腸癌のハイリスク群であり,進行大腸癌と鋸歯状病変が多発する場合は,鋸歯状病変に由来することが疑われる.上記結果を雑誌「消化器内視鏡」に報告した。 さらに、SSLの臨床病理学的特徴、内視鏡的特徴、マネージメントについてレビューした。SSLはserrated pathwayの初期の前駆病変であり、BRAF変異、DNA修復遺伝子のメチル化、CIMP、および高レベルのMSIを伴う大腸癌を引き起こす。これらの病変のいくつかは、急速にdysplasiaまたは浸潤癌になり、高いリンパ管侵襲およびリンパ節転移の可能性を示す。我々は、SSLの臨床病理学的および内視鏡的特徴、治療適応、治療法についてレビューし、Digestive Endoscopyに報告した。
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