2019 Fiscal Year Research-status Report
CUL3ユビキチンリガーゼの接着分子輸送制御による新規腸管抗炎症治療法の検討
Project/Area Number |
18K15822
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
尾関 啓司 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (70750610)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 炎症性腸疾患 / CUL3ユビキチンE3リガーゼタンパク質 |
Outline of Annual Research Achievements |
難治性炎症性腸疾患は、以前原因不明の慢性疾患であり患者数の増加が認められる。腸管炎症担当細胞である白血球は、表面に発現する接着分子インテグリンを介して血管内皮細胞に発現する接着分子と結合し、血管壁をすり抜け消化管組織へと遊走す ることで組織炎症を増強する。これらの接着分子を標的とする薬剤が治療薬として臨床応用されている。 本研究では、最近、申請者らが新たに見出した細胞接着因子の膜輸送制御分子であるCUL3ユビキチンE3リガーゼタンパク質複合体による上記接着分子の輸送制御を以下の方法で解析することで、新たな接着分子による炎症性腸疾患の制御方法を見出すこ とが目的である。 CUL3ノックダウンによる上記接着分子膜タンパク質の局在変化の解析、上記変化を担当するCUL3複合体構成成分の探索・同定と複合体-基質結合阻害剤を探索、上記結合阻害剤による、生体での腸管炎症抑制効果の評価
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初予想されていた結果がでなく、また、候補基質の検索に時間がかかっている。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究では、血管内皮細胞でのE-selection、ICAM-1、ICAM-2、VCAM-1、MAdCAM-1、白血球細胞でのインテグリンα鎖、β鎖 の発現・輸送の新規分子基盤の解明と新規抗炎症性腸疾患医薬品のシーズ化合物の導出を目的とし、次の3点を順次解析する 。 <1>接着因子膜輸送を担うCUL3/BTBP/基質分子の探索・同定と当該CUL3/BTBP/基質分子複合体阻害剤探索。 <2>上記阻害剤の生体での腸管炎症効果の確認。
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Causes of Carryover |
担当BTBPの探索・同定 標的基質タンパク質の探索・同定 標的基質タンパク質のUb化検証と機能解析 BTBP/基質分子の結合阻害剤の探索 上記当該阻害剤が炎症性腸疾患動物モデルに抗炎症効果を示すかの検討
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[Journal Article] Urinary Cysteine-Rich Protein 61 and Trefoil Factor 3 as Diagnostic Biomarkers for Colorectal Cancer.2019
Author(s)
Shimura T, Iwasaki H, Kitagawa M, Ebi M, Yamada T, Yamada T, Katano T, Nisie H, Okamoto Y, Ozeki K, Mizoshita T, Kataoka H.
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Journal Title
Transl Oncol.
Volume: 12(3)
Pages: 539-544
DOI
Peer Reviewed / Open Access