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2018 Fiscal Year Research-status Report

腫瘍血管特異的なノンコーディングRNAを標的とした新規血管新生抑制治療の確立

Research Project

Project/Area Number 18K15831
Research InstitutionKurume University

Principal Investigator

岩本 英希  久留米大学, 医学部, 助教 (40529541)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2022-03-31
Keywords肝細胞癌 / 血管新生
Outline of Annual Research Achievements

マウス肝細胞癌同所移植モデルを用いた周囲肝臓の血管内皮細胞(LSEC)と腫瘍血管内皮細胞(TEC)の肉眼的、機能的、遺伝子学的違いを明らかにする実験を行った。
3種類の肝細胞癌株を用いて肝細胞癌同所移植マウスモデル(Liver orthotopic model)を作製した。腫瘍形成を確認後、マウスを屠殺し、癌組織及び肝臓組織を回収した。Whole-mount staining免疫染色法を用いて癌血管と肝臓血管の形態的及び機能的違いを評価したところ、癌血管では明らかに無秩序な血管形態を取り、血管漏出性が高く低灌流性の低機能な血管である事が明らかになった。その結果、癌組織内は著明な低酸素環境が形成されていることを確認した。
次に、磁気抗体細胞分離法を用いて癌血管及び肝臓血管それぞれの血管内皮細胞を単離した。単離されたそれぞれの血管内皮細胞をマイクロアレイを用いて網羅的なDNA遺伝子発現解析を行ったところ206の癌血管特異的な遺伝子を同定する事に成功した。加えて、単離されたそれぞれの血管内皮細胞のマイクロ RNAの発現もアレイにより網羅的に解析したところ、106個の癌血管特異的なマイクロRNAが同定された。Gene ontology解析及びKEGG pathway解析を用いてTEC特異的遺伝子の役割解析を行ったところ、癌血管は肝臓血管と比べ著明に血管新生誘導遺伝子、増殖関連遺伝子などの発現が亢進している事が分かった。
106個の癌血管特異的マイクロRNAは、いずれも予測される標的遺伝子は細胞周期、血管新生誘導などに関わる遺伝子である事がターゲットスキャンと呼ばれる標的予測が可能なソフトにより解析されている。
次年度は、同定された遺伝子から、癌血管の制御に関わる遺伝子を発見し、それらの役割を評価していく。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

予定されていた実験は全て順調に終了している。

Strategy for Future Research Activity

予定通り癌血管特異的遺伝子の解析まで到達したため、次に癌血管化に関わる重要な遺伝子の同定を次に行う。抽出されたマイクロRNA群から発現が最も低下しているマイクロRNAの発現を薬理学的に変動させ癌血管化するかどうかを検証していく。

Causes of Carryover

おおむね予定通りの支出で研究が行えているが、18661円の残額が出た理由として、免疫染色法で用いる抗体試薬の量が今年度行うには十分量あったため、追加での購入が必要なくなったからである。
これら抗体試薬は消耗品であり、次年度に繰り越しし使用する。

  • Research Products

    (1 results)

All 2018

All Presentation (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Presentation] Fatty liver environment confers antiangiogenic drug resistance to hepatocellular carcinoma and metastatic liver cancer of colorectal cancer through activation of lipid dependent metabolic pathway2018

    • Author(s)
      岩本英希
    • Organizer
      アメリカ肝臓学会年次総会
    • Int'l Joint Research

URL: 

Published: 2019-12-27  

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