2019 Fiscal Year Research-status Report
家族情報を用いた若年期の血圧に影響を及ぼす要因と血圧測定の有用性の評価
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18K15837
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
石黒 真美 東北大学, 東北メディカル・メガバンク機構, 講師 (10632242)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 小児血圧 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は三世代コホート調査によって得られた小児の血圧との関連要因を検討した。随時血圧は1機会に2回測定した値の平均値を用い、家庭血圧は7日間朝に測定した値の平均値を用いた。血圧の関連要因は、男女毎に年齢、body mass index(BMI)、心拍数、血糖値、中性脂肪、総コレステロール、在胎週数、父母の高血圧既往を共変量とする重回帰分析で検討した。 重回帰分析の結果、随時収縮期血圧の調整済みR二乗値は男児0.26、女児0.16であり、年齢、BMI、心拍数、血糖値(男児のみ)と正の関連を認めた。 家庭収縮期血圧の調整済みR二乗値は男児0.08、女児0.10であり、男児において父親の高血圧既往と正の関連を認めた。また、単変量解析では在胎週数と随時血圧に関連が認められ、男女別に分けた重回帰分析でも同様の傾向はみられたが、関連は認められなかった。 今後はさらに測定人数を増やし、血圧分布や遺伝、胎児期の環境との関連を検証する必要がある。 さらに2019年度においては、次年度計画の一つである海外機関との共同研究を進めるために、先方との調整を開始した。しかしながら、COVID-19の影響もあり、研究計画の具体的な内容についてはテレカンファレンスを用いた検討に限られ、年度末には打ち合わせ自体にも影響が及んだ。そのため、一部研究計画の見直しを図り、研究目的を果たすためのスケジュールを検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
他機関への出向やCOVID-19の流行が研究スケジュールや研究計画に影響している。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き利用可能なデータの解析を進めるとともに、レセプトやDPCデータ等のデータベースも活用し、研究目的を遂行できるように努める。また、現在進めている解析については対象年齢を未成年全体としてより詳細に検討する。
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Causes of Carryover |
他機関への出向やCOVID-19の流行が研究スケジュールに影響し、研究計画も一部見直しを図ったため、経費の繰り越しが生じた。2019年度に予定していた研究打ち合わせ・成果発表等の旅費、研究目的を遂行するためのデータベースの活用等データ拡張に伴う諸経費に使用する。
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