2019 Fiscal Year Research-status Report
拡張型心筋症における心筋内への各炎症細胞浸潤の臨床的、病理学的意義の解明
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18K15855
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
中山 貴文 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (00791154)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 炎症性拡張型心筋症 / PD1 / PDL1 / 樹状細胞 / M2マクロファージ |
Outline of Annual Research Achievements |
右室心筋生検検体の特殊免疫染色のアーチファクトについて、病理学教室と検討を行った。病理学教室の他の症例で行われている染色結果や、他の研究で使用した結果、剖検例で確認した結果などを利用し、染色に使う抗体やキットを選定した。 保存心筋生検検体も症例数が増え、約150症例における染色を実際に開始している。当初は予定していなかったが、炎症性拡張型心筋症の機序に、Programmed Deathシステムによる炎症浸潤の可能性に気付き、残検体量によって染色にはPD1、PDL1も追加とした。また症例の臨床データの収集も平行して収集行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
染色結果がアーチファクトが強く、細胞数カウントを行うに適さない結果をうけ、複数の抗体やキットでの確認を行い、その作業に時間を要している。 (研究に使用する右室心筋生検検体にも検体量の限界がある為、研究検体を使用し多くの抗体やキットで染めてみるといった解決法が利用出来ない。研究検体と同様の条件の検体を利用し、染色精度を確認する作業が当初の計画にはなく、大幅に時間を要している)
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Strategy for Future Research Activity |
病理学教室、また他科剖検症例の協力などもあり、染色で使用すべき抗体やキットの選定が概ね終了し、対象患者のパラフィン埋没検体での染色を開始している。 また、当初計画には無かったが、DCM症例におけるPD1、PDL1の染色結果が炎症性DCMのメカニズムにも重要な可能性があり、染色項目の追加を行った。 症例の臨床データ収集も開始をしている。
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Causes of Carryover |
前述の通り、炎症細胞数のカウントが出来る染色を得る事に時間を要している。抗体およびキットについて選定を行い、対象症例ではない同条件の検体で調整を行っている。使用する抗体とキットが決まったため、本年度より全症例に対する実際の染色を行う。 右室心筋検体数は研究計画当初より増加しており、またPD1、PDL1についての染色も追加する予定である。
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